2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of psychosocial risk communication for cancer genetic risk information
Project/Area Number |
17K17689
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
甲畑 宏子 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 助教 (90762542)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 女性特有癌 / 病気認知 / ライフプラン形成 / リスクコミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リスクコミュニケーションにおいて重要とされる受け取り手の「ニーズ」及び理論モデルに基づいた「疾患に対する認識」を明らかにするとともに、正しいリスク認知を促す教育方法・教育内容を検討することで、効果の高いソーシャル・リスクコミュニケーション手法を確立することを目的とした。 初年度及び2年目の研究では、研究対象である若年女性の遺伝性乳癌に対する認識やニーズを明らかにした。具体的にはグループインタビューの実施により、乳癌と遺伝性乳癌についての疾患認識を比較することで、2つの疾患について若年女性が認識する異なる疾患特性を明らかにすることができた。また、若年女性に対するアンケート調査については、海外の学術誌に報告を行った(DOI:https://doi.org/10.1038/s10038-020-0743-9)。さらに、健常者の疾患認識を問うための尺度であるIPQ-RH(the Revised version of Illness Perception Questionnaire for healthy People)の日本語版開発を行った。 最終年度には、前年度に開発した日本語版IOQ-RHについて信頼性・妥当性の検証を行い、現在、学術誌への投稿を予定している。また、若年女性のニーズや疾患認識を踏まえたリスクコミュニケーション手法(方法・場所・内容)を検討するため、有識者によるディスカッション・検討が行われた。その結果、実施場所としては健常である若年女性をターゲットとするために企業内や検診会場での実施が望ましいとされ、遺伝カウンセラーによる「対面」での教育が有用と考えられた。また、教育内容としてのプログラム案が策定された。
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Research Products
(4 results)