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2019 Fiscal Year Research-status Report

スペイン語コロケーション教材開発に向けたスペイン語と英語の対照研究

Research Project

Project/Area Number 17K17698
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

蔦原 亮  九州大学, 言語文化研究院, 助教 (90792432)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywordsスペイン語 / 英語 / コロケーション / 頻出動詞
Outline of Annual Research Achievements

当初予定していたスペイン語、英語基礎動詞のコロケーション分析を終えた。コーパスを用いて分かる動詞使用の実態と、辞書や教科書などにおける説明の間のズレが多数確認された。例えば、seguir という動詞の第一義は多くの辞書において、「追いかける」であるが、実際に観察してみるとこの動詞は極めて高い頻度で、「遵守する、踏襲する」という意味で用いられている。もちろん頻度そのものは、動詞の意味的本質とイコールの関係ではないが、それでも極めて密接に結びついていると考えられる。本研究で得られた動詞の詳細な記述は両言語の語彙意味論的研究を展開していくうえで有用なデータとなることが期待される。

そして、得られた知見を反映したスペイン語動詞のコロケーション教材を作成した。この教材は実際に、筆者の担当する授業で使用した。第二外国語、特に印欧語の学習の成否は基礎語彙使用の正しい知識の習得にかかっていると考える。この教材は学生の語彙力の増強、とりわけ書く、話す力の向上に直接の関与をするものであり、本研究の大きな成果といえるだろう。


また、分析を進める中で得られた動詞の語彙的な複雑さを数値化するという着想を追究した。あくまでも、「一面の」ではあるが、実際に動詞の複雑さ、難しさの測定に成功し、Tsutahara (2019) で報告した。この論文では実際に、スペイン語最頻出他動詞の語彙的な難しさを測定し、その序列を示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019 年度は本来であれば研究の最終年度であり、実際に、当初の予定していた分析、教材の作成は完了した。

2019 年度末に研究の集大成として、スペインの語彙論学会で研究発表を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で学会は 2020 年度に延期されることとなった。現在のところ、この延期された学会に参加予定でそれに合わせて本研究を一年延長することとした。

Strategy for Future Research Activity

2020 年度の主要な課題は上述のスペインでの国際学会における研究発表である。この発表では、動詞の脱意味化現象を扱う。この現象は自然言語において広く、高い頻度で起こる現象であること、そして、その固有性の高さから対照研究において扱う意義が大きいことを指摘する。脱意味化の重要性、その対照分析の意義を議論を通じてより一層明確化し、今後の基礎動詞の研究につなげることが狙いである。

Causes of Carryover

三月末に予定していたスペインでの学会発表、現地調査を目的とした出張がコロナウイルスの影響により中止となったため。
次年度使用額は延期されたスペインでの国際学会出席、現地調査に使用を予定している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Medir la dificultad lexica de verbos transitivos Los casos de poner, tomar, llevar, dar y sacar2019

    • Author(s)
      TSUTAHARA Ryo
    • Journal Title

      HISPANICA

      Volume: 2019 Pages: 45~70

    • DOI

      https://doi.org/10.4994/hispanica.2019.45

  • [Presentation] 軽動詞としての echar ―コロケーションの観点から―2019

    • Author(s)
      蔦原亮
    • Organizer
      日本ロマンス語学会
  • [Presentation] 擬似連結動詞としての ir と go に関する対照研究2019

    • Author(s)
      蔦原亮
    • Organizer
      日本イスパニヤ学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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