2020 Fiscal Year Annual Research Report
Advanced catalytic reactions over hybrid materials of carbon and hyperbranched polymer
Project/Area Number |
17K17709
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
難波江 裕太 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (40514881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハイパーブランチポリマー / 重縮合 / フリーデル・クラフツ反応 / ポリエーテルケトン / 全芳香族ポリマー / 架橋ビーズ / 固体酸触媒 / イオン交換樹脂 |
Outline of Annual Research Achievements |
高難度触媒反応を可能とする触媒材料として、フタル酸末端を多量に含むハイパーブランチポリマーの合成法を検討した。ハイパーブランチポリエーテルスルホンのポスト機能化によりフタル酸を導入する方法と、芳香族ジカルボン酸からのポリエーテルケトンの一段合成を検討したが、後者の方法によってイオン交換容量が7 mmol/gを超える、ハイパーブランチポリエーテルケトンの合成に成功した。1Hおよび13C-NMRにより、ポリマーの化学構造を詳細に調べ、目的の重合反応が進行したことを明らかにした。 次に炭素材料にこのポリマーをグラフトさせる方法を検討したが、高密度にポリマーをグラフトさせることが困難であることが分かった。そこで炭素上へのグラフトは諦め、フタル酸末端を有するハイパーブランチポリエーテルケトンを、架橋によって不溶化することを試みた。様々な架橋条件を検討した結果、ジフェニルエーテルを架橋剤と添加し、縮合剤を作用させることで、水熱条件下で不溶でかつ5 mmol/min以上のイオン交換容量を保持した、ハイパーブランチポリエーテルケトンを得ることに成功した。 このように作製したハイパーブランチポリエーテルケトンの触媒活性を調べるために、モデル反応としてセルビオースの加水分解反応を検討した。その結果、今回合成したポリマーのフタル酸は確かに固体酸触媒として作用することが明らかとなった。今後架橋ポリマーの高次構造を制御するなどして、触媒活性を向上させる取り組みが重要である。
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Research Products
(2 results)