2020 Fiscal Year Research-status Report
特定の家族背景に対する保育者のスティグマの実態と是正プログラムの検討
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17K17744
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
白神 敬介 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (20598635)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | スティグマ / 保育士 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保育者がもつ特定の家族背景に対するスティグマの様相を明らかにし、保育におけるスティグマ是正プログラムを提案することであった。2020年度では、収集したアンケートデータの分析を進めた。本分析では、外国につながりのある子どもという家族背景に注目し、家族へのイメージと偏見との関連性について検討した。分析結果として、外国につながりのある子どもに対して、一貫してポジティブなイメージを構成しているグループに属する保育者ほど、自覚的な偏見の程度が低い傾向が見られた。この結果から、自覚的偏見の自認が低い保育者は、偏ったイメージで子どもへの理解やイメージをもつ可能性が示唆された。本分析結果は日本発達心理学会第32回大会にて発表した。 また、保育におけるスティグマ是正プログラムを作成するうえでの資料収集を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症対策に伴う勤務校での業務負担が増加し、研究遂行のためのエフォートを確保することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、スティグマ是正プログラムの開発を進め、それらの効果について大学生を対象とした検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
(理由) 研究計画の実施状況を踏まえ、研究期間を延長して研究の実施と成果の報告を進める必要が生じたため、次年度への繰り越しが生じた。 (使用計画) 研究計画に則り、教育プログラムの作成と実施のための費用として使用する。また、研究成果報告のための学会参加や研究会参加に関する参加費、研究発表の為の論文投稿料、校正費用等に使用する。
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