2019 Fiscal Year Research-status Report
Assessement on Internationl Development Activities on Museums Overseas
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17K17759
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
原田 怜 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 研究員 (40573001)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エジプト / 国際協力 / 博物館 / 文化遺産 / マネジメント / 評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文化遺産国際協力の中でも、特に昨今、世界各地で増加している日本による博物館援助事業に焦点を当て、文化遺産マネジメントの立場から博物館援助事業の効果的な計画と運営方法について提案することを目的とする。昨今、開発援助機関による世界各地における博物館建設を含む文化遺産を活用した開発協力が増加している。しかし、開発援助機関が行う画一的な事業評価が原因となり、事業が適切に実施されていないという問題が起きていることが発端である。 本研究では、関係者への聞き取り調査などを通して、これまでの事業の評価方法を検証し、適切な博物館援助事業を行うための指針の確立を目指す。 2019年度は、通年を通して、開発援助事業における事業評価手法の検証、エジプトの文化遺産保護制度、歴史、運用状況調査に取り組んだ。その成果の一部を、2019年4月にトヨタ財団 2018 年度研究助成プログラム 「社会の新たな価値の創出をめざして」 助成対象者ワークショップにおいて、また2019年7月に2019年度 海外学術調査フォーラムプログラム 2019年7月6日 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所において、2019年11月に国際開発学会・人間の安全保障学会2019共催大会において発表した。 一方で、コロナウイルスに伴う渡航禁止により、計画していたエジプトにおける利害関係者の文化遺産の価値調査と分析を行うことができなかった。同様に、コロナウイルスに伴う集会の自粛により、学会・研究会が開催されず、発表することができなかった。 なお、2018年度に事業期間延長を行ったことから、3か年度の予定(2019年度が最終年度)が4か年度となっており、2020年度も研究を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスに伴う渡航禁止により、計画していた海外調査を実施することが難しかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度に事業期間延長を行ったことから、3か年度の予定(2019年度が最終年度)が4か年度となっており、2020年度も研究を実施する予定である。しかしながら、現在海外調査の実施の見通しがたたないため、今までの海外調査のデータを用いて研究をまとめる方法に切り替えることも視野に入れる。
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Causes of Carryover |
延長申請が認められ、4か年の研究となったため、次年度使用額が生じている。また、本年度計画していた海外調査がコロナウイルスの影響で実施できなかったため、本年度の使用額を次年度に利用して、可能であれば海外調査を行う計画である。
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