2017 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経内における中枢神経類似環境構築と分離埋め込み型電極による運動機能再建法
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17K17790
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中野 智則 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70738369)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 幹細胞移植 / 異所性神経節 / 運動機能再建 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)異所性神経節の解明 移植細胞を採取するための胎児ラットと、移植先である成体ラットを、それぞれ遺伝子改変グリーンラット(GFPラット)、通常のF344ラットで入れ替えて移植実験を行った。細胞移植部に形成された神経節構造は、GFP陽性細胞を移植した場合に時間経過と共にGFP陽性領域が拡大し、反対ではGFP陽性領域が辺縁に圧排されていくことから、主に移植細胞由来のグリア系細胞によって構築されていることが分かった。しかし、移植1ヶ月以降で存在が明瞭化してくる神経細胞体については、どちらの組み合わせでもGFPの発現をとらえることができず、外因性または内因性の確証は得られなかった。また、神経発生に関与するタンパク(BMP-4、noggin)を導入したex vivo実験でも移植部に変化はみられなかった。現在、in vivoでタンパクを作用させる実験と、末梢神経片を人工神経に置換した実験を継続している。現時点では神経細胞体も外因性(移植細胞由来)である可能性が高いと考えているが、この点を解明し、さらに異所性神経節形成に影響するタンパクを見つけることは神経節形成の効率化と自己犠牲の少ない臨床応用を目指す上で重要な点であると考える。 (2)神経刺激装置の開発 工学部と定期的に共同実験を行い、刺激デバイスの作成に取り組んだ。電極は金属製で作成した場合、針の返し構造による神経損傷が大きくなるため、針の固定法として神経組織に縫着することとした。ただし、長期使用となるとラットの体動によって針が外れてしまい周辺の瘢痕形成が強くなるため、カーボンファイバーを用いて、より微小な針の開発を依頼している。また、体表からの刺激については埋め込みコイルは十分に小型化できており、皮下に埋め込み可能で、皮膚を介在させても刺激可能なことを確認している。刺激強度や時間の調整に苦慮しており、試用実験を重ねている。
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Research Products
(4 results)