2017 Fiscal Year Research-status Report
腸内細菌が敗血症における免疫制御機構に与える影響の解明
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17K17851
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
坂口 了太 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (50464871)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 重症心不全 / 補助人工心臓 / 周術期管理 / 人工呼吸 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年から取り組んでいる臨床研究を優先的に進めた。当院における植込み型補助人工心臓装着術の周術期管理について、後方視的解析を行った。具体的には、当院で行われた植込み型補助人工心臓装着術後に集中治療室滞在中に出血イベントがあった群となかった群を比較し、出血イベントの術前リスク因子と、出血イベントの予後への影響を調べた。その結果、単変量解析では、周術期出血イベントの術前リスク因子としては、総ビリルビン値、胸骨正中切開の既往、年齢であることがわかった。多変量解析で、年齢が術前のリスク因子であることがわかった。なお、術前の心機能、肝機能、凝固機能と出血イベントとの関連は見られなかった。また、出血イベントは、集中治療室滞在期間を有意に延長し、術後28日以内の人工呼吸離脱期間を有意に短縮することがわかった。植込み型補助人工心臓装着術は、高侵襲手術であること、術後に抗凝固療法を必要とすることから、周術期の出血イベントが多いことが知られている。今後更なる安全な周術期管理のために、症例数を増やして、他の周術期イベントに関しても解析を広げる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度は、臨床研究を優先した。平成28年度から取り組んでいる植込み型補助人工心臓装着術の周術期管理に関する臨床研究のデータをまとめた。英文校正も終わり、投稿直前の状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている臨床研究の論文を学術誌に投稿するとともに、基礎実験を推進する。
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Causes of Carryover |
試薬の購入及び学術誌への投稿、学会参加の旅費に使用する。
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