2019 Fiscal Year Research-status Report
子どもの眠りの問題改善のための双方向的アプリを用いた養育者支援の有効性検討
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17K17855
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉崎 亜里香 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任助教(常勤) (90600552)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 小児睡眠 / IoT / アプリ開発 / 認知行動療法 / 養育者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、大阪府東大阪市の保健所と市内の保健センター(3カ所)の協力のもと、前年度より行っていた1歳半健診後の児とその養育者を対象の介入を完了し、フォローアップ時点までのデータ収集をほぼ完了するとともに、解析を進行した。 平成29年10月~平成30年3月末の期間に実施された1歳半健診を受診した、睡眠習慣に何らかの課題がある児の養育者をリクルートし、同意が得られた家庭の児と養育者をアプリ群と対照群に振り分け、1年後の介入終了時点、介入終了からさらに半年後時点(フォローアップ:アプリ群のみ)において、インタビュー調査を実施した。介入終了時点の調査協力者の内訳は、アプリ群33名・対照群34名(合計67名)であり、アプリ群の1年後の継続率は92%超と、非常に高いコンプライアンスを確認できた。完遂しなかった3例のうち2例は半年~1年の時点で十分改善した中途終了であり、1例は端末の通信速度による機械理由であった。また、養育者への詳細なヒアリングを実施し、コンプライアンスの背景を検証したことよって、今後の本邦における子どもの睡眠習慣への効果的介入法およびICT技術を用いた介入法に関する示唆を得た。 フォローアップ調査により、その後の家庭の様子や、子どもの睡眠習慣の維持や改善のために養育者が行っている具体的な工夫等についてヒアリングを行い、アプリの介入効果の持続性等を確認した。総じてアプリに対する養育者からの評価および支持は高く、今後の当該分野における発展が期待される。 さらに、本アプリの結果をまとめ、国内学会・各種展示会・シンポジウム等において報告し、小児睡眠や小児科医療の専門家との意見交換を行った。また、再度WEB調査を実施し、Covid-19の影響下における本邦の乳幼児と養育者の睡眠習慣等についてデータを収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19の影響による大学活動の休止、関連学会・研修会等の中止等により、計画にはやや遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
Covid-19による影響が緩和し次第、フォローアップ時点のインタビューデータ収集を完了する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行により、参加を予定していた複数の研修会等が延期あるいは中止となったため。
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