2017 Fiscal Year Research-status Report
ウガンダにおける南スーダン人とキリスト教信仰覚醒運動:クク人に注目して
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17K17857
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Research Institution | Chuogakuin University |
Principal Investigator |
飛内 悠子 中央学院大学, 法学部, 講師 (40773411)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ウガンダ / 南スーダン / 難民 / キリスト教信仰覚醒運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年4-7月まで前年度の調査の整理と論文執筆を行った。そのうえで8-9月にはヨーロッパにおいて難民の受け入れ状況に関する調査とウガンダ―南スーダン国境地帯に関する歴史文献調査を行った。結果、ウガンダ―南スーダン国境地帯におけるキリスト教に関する史料が手に入り、当該地域における植民地政府とキリスト教との関係、さらにはキリスト教信仰覚醒運動の北部ウガンダ、南部スーダンへの伝播過程の一端が明らかとなった。 10月から12月にかけては、調査成果を整理するとともに12月―3月に行う予定のウガンダ調査の準備をおこなった。 12月後半ー1月初旬にかけてウガンダ北部での現地調査を行った。ウガンダ―南スーダン国境地帯に位置するモヨ県において、南スーダンから避難している南スーダン出身者、特にスーダン・南スーダン聖公会関係者にインタビューを行い、彼らとキリスト教信仰覚醒運動との関わりについて明らかにした。その後アルア県に移り、学生主体の信仰覚醒運動、スクリプチャー・ユニオンのアルア支部においてその活動に参加し、参加者の様子を観察するとともに、インタビューを行った。 2月にはウガンダ北部のアジュマニ県にある難民居住区において住み込み調査を行い、居住区におけるキリスト教教会の展開とその活動について見ることを通し、避難の地ウガンダで南スーダン出身者が自身の信仰をどのように保とうとしているのかについて、特に信仰覚醒運動とウガンダ人との関係の観点から明らかにした。 3月に帰国後、調査成果を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ウガンダ―南スーダン国境地帯におけるキリスト教の歴史に関する資料を手に入れることができ、且つ信仰覚醒運動に関する情報も得ることができた。また、調査成果をまとめ、研究会等で発表したことにより、論文執筆の目途もついたため。
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Strategy for Future Research Activity |
4月以降、夏、冬の調査についての整理を終わらせ、論文執筆を行う。それを踏まえてウガンダ南部に調査拠点を移し、クク人の多くが信仰覚醒運動と出会った場所であるウガンダ南部におけるキリスト教の歴史と現状について見ていく予定である。
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Causes of Carryover |
他予算で行った海外出張先が、本研究課題の調査地と重なり、旅費が想定より抑えられたため、次年度使用額が生じた。繰り越された分は旅費と物品費(書籍代)とする予定である。
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