2019 Fiscal Year Research-status Report
ウガンダにおける南スーダン人とキリスト教信仰覚醒運動:クク人に注目して
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17K17857
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Research Institution | Morioka College |
Principal Investigator |
飛内 悠子 盛岡大学, 文学部, 准教授 (40773411)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | キリスト教信仰覚醒運動 / 南スーダン / ウガンダ / クク人 / 移住 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年4-7月にかけては前年度におこなった調査の整理を行い、それをもとに日本アフリカ学会、文化人類学会、およびヨーロッパアフリカ学会において口頭発表を行った。おもな発表内容は、南スーダンにおけるボーン・アゲインという存在の位置づけについてである。そこで得られたコメントを踏まえ、8-9月にウガンダ北部、南部でのフィールド調査を行い、1930年代に始まった南スーダン南部からウガンダ南部にかけての人の移住の過程と、それに伴ったキリスト教信仰覚醒運動の伝播、そしてそこでの活動の詳細について明らかにすることができた。 9-12月には8-9月に得られた成果の整理をするとともに、論文執筆を行った。12-1月にウガンダ北部での調査を行い、難民居住地におけるキリスト教信仰覚醒運動の活動、そしてその活動を行うにあたっての難民とホスト国の国民との関係について聞き取りを行った。結果、南スーダンからの難民の流入と、それに伴う居住地における運動の開始により、その支援を行うためにこれまであまり活動が活発ではなかったホスト地域における運動の活動が活発になったことが分かった。3月に再度ウガンダ北部にて調査を行い、難民居住区におけるキリスト教信仰覚醒運動、特にスクリプチャー・ユニオンの活動の実際について、居住地内の中等学校に焦点を当て、参与観察を行うことにより明らかにした。それにより、居住地内の難民の主体的な活動のありようが見えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度の課題とされたウガンダ南部における南スーダン人の移住の歴史調査、そしてキリスト教信仰覚醒運動の活動の様子の参与観察双方を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた調査成果を整理し、公刊するとともに、新コロナウイルスによる状況の変化次第であるが、ウガンダ南部、北部での調査を継続し、運動の実態についてさらに調査を進めたいと考えている。
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