2017 Fiscal Year Research-status Report
ライトフィールドカメラにおけるGPUを用いた高速奥行き推定アルゴリズムの構築
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17K17889
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三柴 数 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (40609038)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ライトフィールドカメラ / 奥行き推定 / GPU / 高速化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ライトフィールドカメラにおけるGPUを用いた高速奥行き推定アルゴリズムの構築に向け、平成29年度は高速に初期推定が可能なコスト関数の設計とアルゴリズムの性能評価を行うことを予定した。 コスト関数の設計については以下の通りの結果が得られた。GPU並列計算に適したコスト計算のために、演算の面ではブロック単位の処理を減らして可能な限り画素単位の処理で計算可能にすること、メモリの面では転送回数を抑えたコスト計算方法を確立した。演算回数を抑えるために、計算コストが低くノイズロバストな特徴量を設計し、さらに演算順序の工夫により演算回数及びデータの呼び出し回数を抑えることに成功した。 アルゴリズムの性能評価については以下の通りの結果が得られた。評価は計算量および奥行き推定精度について行った。計算量については、従来手法に比べ大幅に削減することに成功した。具体的な計算量についての言及はここでは難しいため、簡易的に計算時間について述べると、従来手法が推定に数分~数十分かかっていたのに対し、提案手法は数秒での推定が可能である。一般に精度と速度はトレードオフの関係にあるため、高速であるほど推定精度が下がる。提案手法は、計算コストは高いが推定精度も高い従来手法に対しては、上回る精度には達しないもののはるかに低い計算コストで推定が可能である。また、同程度の推定精度の従来手法と比べ高速に推定が可能であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進んでおり、また結果も当初想定した通りであった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画の通り、平成30年度には奥行きの空間適応サンプリングおよび補間について検討を進める。
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Causes of Carryover |
申請時の支出予定に対し減額された交付額となり、当初購入を予定していた機器が購入できなかったため、次年度使用額が生じた。本年度は現有の機器により研究を進められるよう工夫をしたため、研究の進捗に問題は発生しなかったが、次年度には新たな機器が必要となる。購入予定の機器の価格は時間経過とともに下がると想定されるため、次年度使用額については、必要な性能と交付額から判断した適切な機器を購入することに用いる予定である。
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