2020 Fiscal Year Research-status Report
ライトフィールドカメラにおけるGPUを用いた高速奥行き推定アルゴリズムの構築
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17K17889
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
三柴 数 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (40609038)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ライトフィールドカメラ / GPU / 高速化 / 視差推定 / 奥行き推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度には、ライトフィールドカメラにおけるGPUを用いた高速奥行き推定アルゴリズムの構築が完了し、本研究の成果を論文としてまとめた。令和二年度は、当該論文が以下の通り発刊された。Kazu Mishiba, "Fast Depth Estimation for Light Field Cameras," IEEE Transactions on Image Processing, vol. 29, pp. 4232-4242, 2020. 本研究の貢献は、高速初期推定のためのコスト計算法について複数の新たな知見を提供したことと、推定結果の修正を高速に行うアルゴリズムを提示したことである。これらの貢献は単に本研究の目的達成にとどまらず、奥行き推定を含む他の画像処理への応用も考えられるものであり、幅広い分野の発展に寄与するものである。 本研究計画における残された事項は、本研究の成果を広く世に知らせるための活動である。具体的には令和二年度には論文の発刊の他に、会議・研究会などでの対外的な発表およびアルゴリズムのソースコードの公開を予定していた。コロナウイルス感染症の広まりにより、対外的な発表については当初予定していた通りには進めることができず、未達となった。その代わりとして、公開予定のソースコードについて、内容を整理し、読みやすく変更が容易なものへの修正を実施している。修正が大規模に渡ったため令和二年度中での公開は行えなかったため、令和三年度中の公開に向けて準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画で掲げた研究目的を達成するアルゴリズムの構築はすでに完了しており、計画は順調に進展したといえる。一方で、研究成果を広く知らせるためのソースコード公開が達成されておらず、またコロナウイルス感染症の広まりにより会議等での対外的な発表が予定通り行えなかったため、令和二年度までには全計画の完了には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は本研究の成果をより広く知らせるために、会議等での発表を予定していたが、令和三年度におけるコロナウイルス感染症の広まりは未だ不透明であり、会議での対外的な発表は実現できない可能性もある。 そのため、研究成果を広める他の手段として、単に研究成果のアルゴリズムのソースコードを公開するだけでなく、より使いやすいライブラリとして整備して公開することを予定している。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症の広まりにより、予定していた対外的な発表が行えなかったことにより、次年度使用額が生じた。次年度の使用計画は以下の通りである:公開予定のソースコードについて、内容を整理し、読みやすく変更が容易なものへ修正する予定であるが、このソースコードの動作確認のための環境構築費として使用する。
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