2017 Fiscal Year Research-status Report
起立性調節障害の診断・評価に有用なバイオマーカーの検索
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17K17896
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤井 智香子 (磯部智香子) 岡山大学, 大学病院, 医員 (00534744)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 起立性調節障害 / 新起立試験 / バイオマーカー / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
〇起立性調節障害患者の検体採取と新起立試験によるサブタイプ・重症度判定のデータ収集 臨床検体を用いた検討については、岡山大学病院小児科を受診している患児を対象としている。岡山大学倫理委員会の承認を取得し、患児および対照児の親権者に、研究の目的を詳細に説明し検体の採取・患者情報の取り扱いについても文書での同意を得た上で、匿名化などの倫理規定を順守し実施している。患児および対照児自身にはインフォームドアセントを得ている。 検体は、初診患者については①初診時、②治療開始3ヶ月後、③治療開始6ヶ月後、④治療開始12か月後、⑤治療終了時を採取する。継続症例は6か月毎に上記プロトコールに準じて検体を採取する。検体の検査項目は診療の一環として、身長、体重、新起立試験(サブタイプ分類・重症度判定)、心電図、血液検査(WBC、RBC、Ht、Plt、AST/ALT、LD/CK、UN/Cr、TP/Alb、CRP)、尿検査(一般検尿、TP/NAG/B2M)を計測する。 本研究では血液(1 ml)、尿(1 ml)を診療のための採血時と採尿時に同時に採取し、血清Nitrite/nitrate、Nitrosothiol、Total hydroperoxide、尿8-OHdG、Crを計測する(尿8-OHdG排泄はCr比で表示する)新起立試験は連続血圧測定装置を用いたサブタイプ分類判定が行っている。また近赤外線酸素モニター装置(NIRS)を用いて脳血流の評価も同時に実施している。 これまでに約20例の症例から研究同意を得てデータを収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は症例のエントリーを行う予定であった。29年度と30年度の2年間で約80例の症例を集める予定であるが、現在のところ約20例がエントリーされ、データが収集できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度もデータ収集を継続する。平成29年度、30年度の2年間で新規症例・継続症例あわせて約80例を検討する予定である。 統計学的評価:酸化ストレスマーカーをはじめとするバイオマーカーと新起立試験のサブタイプ、重症度、臨床容態(社会適応状況)、治療効果、予後判定との関連性を評価することにより、各々のサブタイプ、病態を生化学的にプロファイリングする。
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Research Products
(1 results)