2022 Fiscal Year Annual Research Report
The development of next generation teaching materials for clinical embryologist
Project/Area Number |
17K17897
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高山 修 岡山大学, 環境生命科学研究科, 客員研究員 (80650879)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 生殖補助医療 / 胚培養士養成 / 技術教育教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は、胚培養士の養成について、これまでのOn The Job Training(OJT)によるものから、極力本物の配偶子を利用しない方法にするべく開発をすすめてきた。これまで擬似卵など、トレーニングに有用な材料の考案や、最も高度で習得に時間のかかる顕微授精のシュミレーターの開発をしている。本研究の最終年度となる今年度は、顕微授精シミュレーターの調整を行なった。 COVID-19の影響により、十分な量のシミュレーターの体験機会を得ることができず、ヒアリング回数は不十分な面はあるが、数人にシミュレーターを体験してもらった結果、胚培養士経験の有無に関わらず、マイクロマニュピレーターの動きの再現性の高さや、装置の仕組みや操作方法の理解が進むなど、良好な感想を得ている。 ここまでで比較的再現度の高いトレーニング代替物は開発できたが、顕微授精の卵に精子のピペットを刺す感触や、凍結融解処理の過程における胚の収縮・回復や見た目の変化など、詳細な感触と変化については再現は困難であった。これらの微妙な違いが、実物を操作した時の感覚の違いになる可能性はある。 したがって、最終的にはヒトの破棄卵などでの実物を使ったトレーニングは必要となるが、そこまでに必要なトレーニングは、本研究で提案した代替方法によって、大幅な習得度の向上が得られると考えられる。また、最も大きな成果としては、これまでは不可能だった倫理的障壁のない技術習得方法を開発することができた。
|