2018 Fiscal Year Research-status Report
障がい学生支援ボランティアを行う学生を対象とした成長支援教育プログラムの開発
Project/Area Number |
17K17904
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
原田 新 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (70721132)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 障がい学生支援 / 大学生の成長支援 / 青年期の人格発達 / サービス・ラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,障がい学生支援ボランティアを行う学生への成長支援を意図して,サービス・ラーニングを援用した教育プログラムの開発およびその効果検証を行うことを目的とする。 本研究での教育プログラムは,研究代表者が既に所属大学で開講している「障がい学生支援入門」での座学と,学生がボランティア実践を行うと共に,ラーニングとサービスを接続させる役割をもつ「リフレクション」を行う「アクセシビリティ実習」が主な実践の場となる。 平成29年度には,「アクセシビリティ実習」(一般教養科目)を新規開講し,実習に必要な支援機器や用具の購入を行うと共に,正課外活動を専門とする研究者の助言協力を得ながら,「リフレクションシート」の試作版を作成した。 本年度は,「アクセシビリティ実習」の受講生に対し,実習活動に対するリフレクションを促す取り組みを行った。実習生が年間を通して9名と少なく,まだ明確な効果については検討できていない状況であるが,その9名に対し,本教育プログラムを受けた上での教育効果に関する自由記述調査を行った。また,本プログラムの教育効果の1つとして想定され得る多様性受容に関する測定方法を模索する為,文献研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度から,本プログラムを開始した。具体的には,2学期に「障がい学生支援入門」を受講した後に,3・4学期に「アクセシビリティ実習」を受講中の学生に対し,実習活動へのリフレクションを促す実践を行った。元々の想定では,1年間で40名の受講生を予定していたが,平成30年度の受講生は年間で計9名に留まっており,今後さらに受講生を大幅に増やす努力をする必要がある。また,教育効果測定の一つの指標として追加することを考えている,多様性受容に関する測定尺度の開発も急ぎ進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
日本においては,多様性受容を測定可能な尺度がほぼ見当たらない為,海外で用いられているものの日本語版の作成を行うことも視野に入れながら,多様性受容の測定尺度の開発を行う必要がある。また平成31年度3・4学期の「アクセシビリティ実習」における教育プログラムの実践に向けて,「リフレクションシート」をより精緻化させる必要もある。その上で,平成31年度2学期開講の「障がい学生支援入門」の受講生に対して本教育プログラムへの参加を募り,3・4学期の「アクセシビリティ実習」で実際にプログラムを実践する。また「アクセシビリティ実習」の開始時(10月)と終了時(翌年2月)に教育プログラムの効果測定の質問紙調査を行う。
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Causes of Carryover |
平成30年度は「アクセシビリティ実習」の受講生が予定よりも集まらず,実習にて使用する意図で購入を予定していた支援機器や用具の購入額が大幅に少なくなった為に次年度使用額が生じた。平成31年度には受講生をより増やす予定である為,必要に応じて支援機器や用具を買い足す予定である。 また,平成30年度には海外での国際学会に参加する予定であったが,諸事情により参加が叶わなかった為,その分予定よりも使用額が少なくなった。今後,平成31年度に参加予定の国際学会への参加費や旅費として用いる予定である。
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Research Products
(11 results)