2018 Fiscal Year Research-status Report
悪性腫瘍合併脳梗塞のバイオマーカー、マイクロRNAによる革新的アプローチの探索
Project/Area Number |
17K17907
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
祢津 智久 広島大学, 医歯薬保健学研究科(医), 助教 (10457260)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 悪性腫瘍 / マイクロRNA / トルーソー症候群 / 脳梗塞 |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性腫瘍合併脳梗塞は血液凝固亢進状態が基盤となっており、抗血栓療法を行っても再発を繰り返し患者の日常生活レベルを著しく低下させる。本研究では、悪性腫瘍合併脳梗塞患者に関連するマイクロRNAを血液中から網羅的に同定し、血液凝固亢進や再発との関連を検証する。昨年度から引き続き以下の2点の研究を中心に行い、またいくつかの付随する脳卒中臨床研究を行っている。 1)悪性腫瘍合併脳梗塞患者を対象とした疫学研究:4施設で共同し、現在、全脳梗塞1085例中、悪性腫瘍合併脳梗塞167例(活動性悪性腫瘍68例)を登録している。引き続き症例登録を行い、データをまとめる予定である。 2)トルーソー症候群に関連するマイクロRNA探索:広島大学病院の症例を対象に同意が得られた患者血清からRNAを抽出し、マイクロRNAライブラリを作成、次世代シークエンサーを用いて検体間比較解析を行う予定である。現在のところ対象とする20例のRNA抽出を行っている。 その他、付随する研究として1)当院におけるトルーソー症候群の現状調査と問題点に対する見解をCase series、2)悪性腫瘍患者の栄養状態指標であるCONUT score (総コレステロール値、アルブミン値、リンパ球数などから算出)が脳梗塞患者においてどのような意義をしめしているか検討 を行い、論文として報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多施設共同疫学研究に関しては200例の段階で中間解析を行う予定であったが、167例であり、現在中間解析は行えていない。
マイクロRNA探索に関しては、RNA抽出は完了した。当初はマイクロアレイによる解析を完了しておく予定であったが、対象となるサンプル(患者血清)が不足していたため当初の計画よりはやや遅れている。
その他付随する研究は論文化を行っており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
多施設共同疫学研究:引き続き症例登録を推進し、登録時のデータと3か月後の転帰の関連性を検討する予定である。
マイクロRNA探索研究:マイクロアレイによる解析もしくは次世代シークエンサーを用いた解析を検討している。トルーソー症候群患者が他の病型の脳梗塞や非脳梗塞患者と比べて特異的なマイクロRNA発現がないか確認する予定である。
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Causes of Carryover |
マイクロアレイ解析や次世代シークエンサー解析が当初は2年目で行う予定であったが、最終年度に持ち越しとなったため。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Controlling nutritional status score for predicting 3-mo functional outcome in acute ischemic stroke.2018
Author(s)
Naito H, Nezu T, Hosomi N, Aoki S, Kinoshita N, Kuga J, Shimomura R, Araki M, Ueno H, Ochi K, Maruyama H
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Journal Title
Nutrition
Volume: -
Pages: 55-56
DOI
Peer Reviewed
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