2019 Fiscal Year Annual Research Report
Biological markers of cancer-associated stroke
Project/Area Number |
17K17907
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
祢津 智久 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (10457260)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 悪性腫瘍関連脳梗塞 / トルーソー症候群 / CA-125 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性腫瘍合併脳梗塞は血液凝固亢進状態が基盤となっており、抗血栓療法を行っても再発を繰り返し患者の日常生活レベルを著しく低下させる。本研究では、悪性腫瘍合併脳梗塞患者に関連するマイクロRNAを血液中から網羅的に同定し、血液凝固亢進や再発との関連を検証する。以下の3点の研究を中心に行った。 1)悪性腫瘍合併脳梗塞患者を対象とした疫学研究:4施設で共同し、悪性腫瘍合併脳梗塞221例を登録し悪性腫瘍関連脳梗塞におけるバイオマーカーの意義を検証した。悪性腫瘍関連脳梗塞は若年であり、D-dimer高値、CA-125高値、多血管支配領域の梗塞巣が関連した。悪性腫瘍関連脳梗塞を予測する腫瘍マーカーはCEA, CA19-9, CA125で比較して検討するとCA125のROC曲線のAUCが最も高い結果であった。 2)トルーソー症候群に関連するマイクロRNA探索:広島大学病院の症例を対象に同意が得られた患者血清からRNAを抽出し、マイクロRNAライブラリを作成、次世代シークエンサーを用いて検体間比較解析を行った。悪性腫瘍関連脳梗塞に特異的なマイクロRNAとしてmir-671-5Pやmir-3656-3Pが候補として抽出された。 3)脳卒中患者におけるCONUT scoreの意義:悪性腫瘍患者の予後不良を予測する栄養状態の指標としてCONUT scoreが提唱されている。CONUT scoreで評価した栄養状態と歯の欠損状態が独立して脳卒中患者の転帰不良に関連することを報告した。また、脳梗塞の病型別の検討では悪性腫瘍関連脳梗塞が含まれるTOAST分類の「その他の脳梗塞」で栄養状態と転帰の関連がより顕著であった。
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Research Products
(3 results)