2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a large-scale ACL injury risk assessment system using carbon nanotube sensors
Project/Area Number |
17K17913
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
平田 和彦 広島大学, 病院診療支援部, 部門長 (10423352)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膝前十字靭帯損傷 / カーボンナノチューブ / 膝関節外反 |
Outline of Annual Research Achievements |
大規模な測定を可能とするACL損傷リスク評価システムの開発に向けて、測定精度が高くかつ動作の制限の少ない簡便なシステムの構築が必要である。システム構築のために、1)ストレッチセンサを用いたACL損傷リスク評価システムの測定精度を明らかにすることを目的に実験を行っている。これまでに我々の実施した実験では、アーチファクトの影響が強く、新たなシステム開発が必要となった。 令和4年度は、研究協力者とシステムを再構成し、膝サポーター型の膝関節角度測定デバイス作成と精度検証を行った。膝関節屈伸運動を測定するストレッチセンサ1本と膝関節外反運動を取得するストレッチセンサ2本を配置し、無線モジュールにてPCへセンサ値を送信するシステムを構築した。得られた値より、膝関節屈曲角度・外反角度の推定を行った。目的変数(y):膝関屈曲角度または膝関節外反角度、説明変数(x):3つのストレッチセンサ値の瞬時値、回帰式:y=ax1+bx2+cx3+d とし、正解値をビデオ画像分析で取得した。実験は膝関節30°、60°、90°でそれぞれ最大膝外反位を取る試行をおこなった。評価として、膝関節屈曲角度・外反角度について、線形回帰分析によって算出した予測値とビデオ画像解析によって算出した正解値を相関係数と平均絶対誤差(MAE)で比較した。 結果として、膝関節屈曲角度の相関係数は0.74、MAEは10.6であった。膝関節外反角度の相関係数は0.15、MAEは4.8であった。 考察、膝関節外反角度について、センサの配置等を変更し試行を行ったが正解値に予測値が近づく事が困難だった。膝関節外反時のストレッチセンサ値の変化が微小であった事が原因と考える。ストレッチセンサのみでの膝関節外反運動の検出は困難であることが確認できた。今後は他のセンサとの組み合わせでの測定を行っていく予定である。
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