• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2017 Fiscal Year Research-status Report

Elucidation of novel aging-related regulators of ovarian follicular reserve

Research Project

Project/Area Number 17K17918
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

諌山 慧士朗  山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (30780887)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords卵巣老化 / アルドケト還元酵素 / 卵胞培養 / GONAD法 / 次世代DNAシーケンサー
Outline of Annual Research Achievements

申請者はこれまでに次世代DNAシーケンサーを用いて、若齢と高齢マウス卵巣における遺伝子発現パターンを網羅的に解析し、加齢変化が顕著な老化関連遺伝子群を抽出していた。平成29年度は計画通り、抗体を用いた解析では、老化関連遺伝子群のタンパク発現量および局在の加齢変化について明らかにした。また老化関連遺伝子群の中でも顕著な変化を示したアルドケト還元酵素遺伝子に関しては、mRNA、タンパク、さらに酵素活性レベルでの有意な加齢変化を認めた。特に排卵刺激に対する応答が老齢で低下していることが明らかとなり、加齢に伴う排卵機能低下におけるアルドケト還元酵素遺伝子の関与が示唆された。また老化関連遺伝子群の機能解析をするべく、生体外卵胞培養の確立を試みた結果、卵胞の成長から排卵までを観察することができた。培養卵胞に対して、エレクトロポレーション法やリポフェクション法による蛍光siRNAの導入を試みた結果、導入されるものの組織深部への導入は難しいと考えられた。現在、代替法としてアデノ随伴ウイルスベクターによる導入を試みている。またアルドケト還元酵素に関しては酵素阻害剤を添加し、排卵における機能を解析している。
さらに30年度以降に予定していた老化関連遺伝子のKOマウス作出に関して、当初、外部機関への依頼を検討していたが、申請者はCRSPR-CAS9の直接卵管導入法(GONAD法)を習得した (Ohtsuka et al., Genome biol. 2018)。したがって、今後は老化関連遺伝子群の機能を明らかにするために、自身のGONAD法を用いてKO個体を作出する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

おおむね申請書の通りに計画が進んでいる。卵胞培養は確立したが、siRNAの組織深部への導入が難しかったことから現在、代替法としてアデノ随伴ウイルスベクターによる導入を試みている。また老化関連遺伝子として着目したアルドケト還元酵素遺伝子に関しては、mRNA、タンパク、または酵素活性レベルでの有意な加齢変化を押さえており、大幅に進展した。今後、アルドケト還元酵素の卵巣機能における役割を明らかにすることで、卵巣老化の新たな理解に貢献しうる。

Strategy for Future Research Activity

今後は老化関連遺伝子群の機能を明らかにするために、卵胞培養におけるアデノ随伴ベクターも用いたRNA干渉法を確立し、卵胞成長や排卵に対する影響を解析する。
またGONAD法によるKO個体作出では以下の2項目について主に解析する。
1;加齢に伴う卵胞貯蔵減少の比較:KO個体における若齢(6-24週齢)または老齢(48週齢)の卵巣組織切片における卵胞を原始、一次、二次、胞状卵胞に分類し、個数をカウントする。また切片上のカウント数に加えて、卵巣全体に含まれる卵胞貯蔵数と正の相関を示すことが明らかである抗ミュラー管ホルモン(AMH)血中濃度(12の加齢に伴う変化をELISA法で測定する。野生型の卵巣と比較することで、加齢に伴う卵胞数の減少が加速するか、もしくは緩和するかを明らかにする。
2;排卵能力の比較:特に加齢に伴う卵胞数の減少が緩和している場合、老齢でも排卵能力を有するかを明らかにする。老齢マウスに卵胞発育と排卵を誘起する性腺刺激ホルモンを投与し、排卵される卵子の数を欠損型と野生型で比較する。

Causes of Carryover

平成30年度以降に予定していたゲノム編集による個体作出の実験が、予定より進展したので前倒し請求を行った。次年度使用額は、平成30年度請求分と合わせて、引き続きゲノム編集による個体作出・解析や卵胞培養解析に関して使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 演題番号1P-1156 「加齢によって変動する排卵周期における卵巣遺伝子の網羅的発現解析」2017

    • Author(s)
      諌山慧士朗
    • Organizer
      2017年度生命科学系学会合同年次大会(ConBio)
  • [Presentation] 演題番号2B-15 「加齢によって発現が変動した卵巣遺伝子のトランスクリプトーム解析」2017

    • Author(s)
      諌山慧士朗
    • Organizer
      第58回日本生化学会中国・四国支部例会

URL: 

Published: 2018-12-17  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi