2017 Fiscal Year Research-status Report
臨床ビッグデータを活用した新規抗てんかん作用の解明
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17K17922
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武智 研志 徳島大学, 病院, 特任助教 (90793240)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ビッグデータ / てんかん / キンドリング / 行動薬理学試験 / 精神症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
てんかんは、未だに患者の約20%は複数の抗てんかん薬を服用しても治療コントロールが困難な難治性てんかんであり、新規抗てんかん薬の開発が望まれている。しかし、「難治性てんかん」の病態メカニズムおよび確実な治療法は未だ明らかにされておらず、基礎研究および臨床研究を駆使して科学的根拠に基づく適正な薬物治療法を確立することが喫緊の課題である。本研究では、データーベース解析から見いだされた、ドラッグリポジショニングによる新規抗てんかん薬の候補薬剤をin vivoyやin vitroの基礎実験で評価し、新規抗てんかん薬の開発および難治性てんかんの病態を解明する。 現在、データーベース解析より見いだされた、新規抗てんかん薬候補をてんかんの実験モデル動物を作成し、そのモデル動物に投与し、候補薬物の抗てんかん作用の検討を行っている。抗てんかん作用を評価するため、既存薬の抗てんかん薬も投与しながら比較検討を行っている。その結果、用量依存性の抗てんかん作用が確認され、特定の既存薬と併用することで、抗てんかん作用の相加作用がみとめられた。次に候補薬の抗てんかん作用を別の観点で評価を行うため、てんかんモデルを用いて単独投与または抗てんかん薬の併用投与を行い、抗てんかん作用の一つである「抗けいれん作用」の評価を脳波を測定し検討を行う。脳波の評価も行うことで抗てんかん作用として考えられる作用機序が検討できうると考えられる。今後は、てんかんモデル動物のてんかん誘発性の症状について、行動薬理学的に解析を行い、抗てんかん作用の特徴を明らかにしていく予定である。また、作用機序を明らかにするため、てんかんモデルに対する免疫染色などの検討を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、データベース解析より見いだされた抗てんかん薬候補薬の抗てんかん作用を評価するため、既存薬の抗てんかん薬も投与しながら比較検討を行っている。その結果、用量依存性の抗てんかん作用が確認され、特定の既存薬と併用することで、抗てんかん作用の相加作用がみとめられ、抗てんかん作用の評価は計画通り実施されている。従って、当初の計画通りおおむね順調に進展している状況となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、てんかんモデル動物のてんかん誘発性の症状について、行動薬理学的に解析を行い、抗てんかん作用の特徴を明らかにしていく予定である。また、作用機序を明らかにするため、てんかんモデルに対する免疫染色などの検討を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
計画当初は脳波測定機器を初年度に購入予定であったが、予備検討に時間を要したため機器の購入に関しては次年度以降に行う計画になり、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(1 results)