2017 Fiscal Year Research-status Report
Takarazuka Revue's Metamorphosis: From a Local Stage Art Towards a Global Medium
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17K17952
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
グラジディアン マリア 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (40732425)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 宝塚歌劇団 / ゴルバールなメディア / エンターテインメント産業 / 文化的消費 / リーピーター / 現地調査 / 参与観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年4月から2018年3月まで、宝塚歌劇(団)に関しての研究は主に2分野で行った。 1番目の分野は、研究のインプットで、「現地調査」と「参考文献」を含める。先ずは、研究計画に設定された通り、現地調査を研究活動の中心にした。宝塚市の宝塚大劇場に上演された公演を観劇したり、ファンクラブ活動に参加をしたり、ファン/リピーターと個人的インタービューを行ったり、宝塚歌劇団と関係のある専門家(特に、研究者)と面談をしたりした。その上で、海外(ブロードウエイ劇場、ニュー・ヨーク、USA)で上演されている公演を観劇し、観客とのインフォーマルな話し合いを行いながら、文化的帝国主義のダイナミックスや構造などについてもフィールドワークを追求した。同時に、参考文献は更新された。池田文庫(池田市)、手塚治記念館(宝塚市)、京都国際マンガミュージアム(京都市)、源氏物語ミュージアム(宇治市)等に保管される資料を収集しながら、宝塚歌劇団で出版される雑誌(「歌劇」と「宝塚GRAPH」)も考察した。現在、国際的に出版されている、宝塚歌劇、または、日本のメディアに関しての学術論文も参考にした。 2番目の分野は、研究のアウトプットである。これは、国際学会で行う「学術発表」や、個人的「学術ワークショップ」や、国際ジャーナルに掲載される「学術論文」を含める。国際学会に参加し、宝塚歌劇、または、日本のメディアに関しての学術発表(15)と学術ワークショップ(2)を行った。また、学術論文を6編、国際ジャーナルに提出し、2018年中に出版される予定である。これかは全て英語で書かれている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 研究インプットは、宝塚歌劇のファン/リピーターへのインタービューが、スムーズに行われ、更に歴史的情報も収集することができた。参与観察の研究方法は、宝塚歌劇のファンの世界や期待・相互関係に関して情報を収集しながら、経験されている歴史(living history, experienced history)を現象学的に考察した。 メディアと専門家がともに日本のものであったならば、宝塚歌劇(団)の意義は歴史的洞察は看過され、日本の近代に出現した大衆現象のコンテキストの中で理解されただろう。
2. 研究のアウトプットとしては、学術論文は、国際学術ジャーナルに提出し、現在査読中である。2018年中に出版される予定であり、その上で、2冊の本を出版する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通り、遂行する予定である。特に、宝塚歌劇のインサイダーとの連絡を密に行い、ファンクラブ活動への参与観察を強化する予定である。研究成果発表や、ワークショップ等(日本国内、日本語を含めて)の開催が中心となる予定である。
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