2020 Fiscal Year Research-status Report
仮想通貨をめぐる国際私法・国際取引法上の法的規律方法の探求と通貨法概念の再構築
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17K17955
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松永 詩乃美 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(法), 准教授 (10456915)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国際私法 / 国際取引法 / 国際法 / 国際金融法 / 通貨法 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)今年度は欧州を中心とした国への調査を予定していたものの、新型コロナウィルスの世界的な流行により、海外調査をすることができなくなった。また、国内での予定していた文献収集もできなくなったため、昨年度までに収集した文献の整理や検討を行った。 (2)本研究の目的の一つに通貨概念を再検討することがあるが、これまでの文献の分析から、仮想通貨は法定通貨とみることは当初の見立てどおり難しいということができそうである。仮想通貨と通貨概念に関する論文を執筆に着手した。 (3)(2)と関連して、仮想通貨の法的性質について、民法上の議論や裁判例を参考にしている。アメリカにSEC(米証券取引委員会)がリップルを提訴した動向に注目し情報を収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの世界的な流行により、予定していた海外調査や研究会ができなくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は新型コロナウィルスが落ち着くのを待ちながら、それまで入手した文献の読み込みを行ってきたが、今後は、この状況が続くことを前提に、今の環境下でできる限り新しい情報をアップデートするとともに、今後予定されるオンラインでの研究会や学会に参加して情報を得ることとする。また、最終的な成果として論文などの形でまとめていきたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ ウイルスの世界的な流行により、予定していた海外調査を行うことができなかった。また、予定していた国内出張も全てキャンセルすることになり、当初の予定通りの予算を執行することができなかった。次年度に国内外の観戦状況が落ち着いて実際の専門家と情報交換ができる機会を伺いつつ、今年度末ごろに新たに海外の文献などが出版されているので、海外文献の図書を購入し新たな情報を入手したり、オンラインでの会議などで情報交換ができるようにより良い環境を整えるための予算執行を予定している。
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