2018 Fiscal Year Research-status Report
The significance of high claudin expression in ovarian cancer
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17K17981
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小島 学 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30746970)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 子宮内膜癌 / 核内受容体 / 接着分子 / エストロゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣癌におけるクローディン6高発現の臨床病理学的意義については症例を増やして再検討をしたが有意差は得られなかった。一方で同時に行った子宮内膜癌の検討ではクローディン6高発現が5年生存と強い関連性を認めており、またクローディン6高発現は他のどの臨床病理学的因子よりも強く生命予後の悪化に寄与していた。学外の施設の症例も含めて検討したが同様の結果であった。また分子生物学的検討では、クローディン6の対合がエストロゲンレセプターとクロストークすることにより子宮内膜癌細胞株の悪性形質を増強していることを複数の細胞株で確認した。またクローディン6およびエストロゲンレセプターの存在下で転写が亢進する遺伝子も複数確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現時点ではクローディン6とエストロゲンレセプターのクロストークにより子宮内膜癌細胞株の悪性形質を増強するところまで突き止めているが、その間のどのようなシグナル伝達経路が関わっているのかを明らかにできていない。またエストロゲンレセプターの活性化にどの部位のリン酸化が関与しているかもわかっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
シグナル伝達経路については阻害剤を用いた実験で責任分子を明らかにしていく予定である。またエストロゲンレセプターについては幹細胞を用いた先行実験でリン酸化候補部位を特定している。変異体の作成も完了しており、今後悪性形質実験で裏付けをしていく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度はこれまで得られた成果をまとめ、論文として報告をする予定である。助成金は投稿にあたっての英文校正やオープンアクセス化に関わる費用として使用する。また実験試薬の購入費用にも充てていく。
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