2018 Fiscal Year Research-status Report
遺伝学とプロテオミクス解析の融合によるコヒーシン制御ネットワークの解明
Project/Area Number |
17K17986
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
阿部 拓也 首都大学東京, 理学研究科, 助教 (50779999)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | DT40 / コヒーシン / ESCO1 / ESCO2 / WAPL / DDX11 / CTF18 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はコヒーシン複合体及び関連タンパク質の機能とその制御因子の探索を行おうとするもので、多重遺伝子欠損細胞を用いた遺伝学、質量分析を用いたプロテオミクスの二つのアプローチを用いた。
1) 遺伝学解析;遺伝学的な解析としてはDDX11/CTF18/WAPLの三重条件欠損細胞を作製することで、DDX11/CTF18二重欠損細胞の致死性がWAPLの欠損によって抑制されることを見出した。
2) プロテオミクス解析;新規コヒーシン結合タンパク質として見出したクロマチンリモデラータンパク質の解析を進めた。この遺伝子欠損細胞では姉妹染色分体間接着に異常が観察された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ESCO1/ESCO2/WAPL 三重条件欠損細胞の解析で高等真核生物に特異的なESCO1/ESCO2の機能を示すことが出来たことから、次に他のコヒーシン制御因子の遺伝学的解析を進めた。具体的にはDDX11/CTF18/WAPLという新たな三重条件欠損細胞を作製することで、DDX11/CTF18二重欠損細胞の致死性がWAPLの欠損によって抑制されることを見出した。このような三重条件欠損細胞の作製には非常に時間がかかり進捗の遅れにつながった。
|
Strategy for Future Research Activity |
時間のかかる細胞株の作製には既に成功しているため、今後はできた細胞株を用いて予定通り実験を進めていく。
|
Causes of Carryover |
本研究の「遺伝学を用いたコヒーシン制御因子の相互作用の解析」において、重要な役割を果たす、DDX11/CTF18/WAPL三重遺伝子欠損細胞の作製に想定以上の時間がかかってしまったため、計画していた実験の一部が完了していない。細胞培養関連試薬、分子生物実験試薬に使用する。
|
Research Products
(1 results)