2018 Fiscal Year Annual Research Report
Dose fructose intake promote the development of NAFLD?
Project/Area Number |
17K18034
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山元 涼子 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (50580429)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | NAFLD / NASH / フルクトース |
Outline of Annual Research Achievements |
日常的なフルクトース摂取と非アルコール生脂肪性肝疾患(NAFLD)発症との関連を明らかにするために、10%および30%フルクトース水の24週間投与によるマウスの肝臓病変について検討を行った。昨年度までに、本研究の条件下ではヒトの健康診断で用いられるような血液生化学検査項目およびNAFLDの重篤型である非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の確定診断に用いられる肝臓の組織学的検査では、コントロール群とフルクトース摂取群との間に有意差は認められなかった。しかしながら、コントロール群では確認されなかったNASH様の肝臓病変を示す個体がフルクトース群では確認されたことから、今年度は脂肪肝関連遺伝子の発現解析、血中および肝臓中の終末糖化産物(AGEs)の蓄積量の解析を行った。 その結果、コントロール群と比較して、10%フルクトース群では3遺伝子の発現抑制が確認された。30%フルクトース群では、1遺伝子の発現誘導、10遺伝子の発現抑制が確認された。血中のAGEsにおいては、コントロール群とフルクトース群の間で有意差は認められなかったが、肝臓においては、コントロール群と比較して30%フルクトース群でAGEsの蓄積が増加していることが確認された。本研究の条件では、フルクトース摂取が直接的にNAFLD/NASHを促進する結果は得られなかったが、AGEsの蓄積は炎症を惹起することが報告されていることなどを考慮すると、さらに長期にわたってフルクトースを摂取した場合、NASH発症のリスクにつながる可能性は否定できない結果となった。
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