2019 Fiscal Year Annual Research Report
Coronary CT angiography using Ultra-High-Resolution CT: Basic Study and Clinical Application
Project/Area Number |
17K18044
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
高木 英誠 岩手医科大学, 医学部, 研究員 (40780565)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 冠動脈疾患 / 冠動脈CT / 心臓CT / 超高精細CT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,超高精細CTを用いた 冠動脈CTを臨床使用するための基盤となる研究を行う.具体的にはファントム実験と臨床データを使用して,(1) 動態ファントムモデル実験により,冠動脈狭窄描出能に与える因子を評価する,(2) 臨床データから放射線被曝量の指標を作成する,(3) カテーテルを用いた冠動脈造影をゴールドスタンダードとした冠動脈有意狭窄に対する診断精度および狭窄率定量の相関,誤差を算出することである. 研究所年度から2019年度にかけて超高精細CTを用いた冠動脈CTの臨床使用の基盤となる研究を行った.動態ファントムモデル実験により,(1) 心拍数が増加すると冠動脈狭窄を過大評価する,(2) X線管球の焦点サイズが冠動脈狭 窄計測に影響する,ことが明らかになった. 臨床研究では超高精細CTを用いた冠動脈CTと侵襲的冠動脈造影の両方を行った患者を対象として,診断精度と狭 窄率計測の定量性を検証した.また従来CTと超高精細CTの比較を行った.超高精細CTはカテーテル血管造影によ る狭窄率と良好な相関と一致を示し,放射線被曝は最先端のCTよりは多いものの心拍数が低ければ許容範囲内の量であることがわかった. 当初の予定よりも研究の目的が早く達成されたため,超高精細CTを用いた冠動脈プラーク評価の再現性の研究に着手した.この研究では被験者に対して二回の冠動脈CTを短期間で撮影し,(1)冠動脈プラーク量の定量性,(2)冠動脈プラーク内のリスクプラーク所見と狭窄の2点に関して,検査間,検者内,検者間での再現性を評価することを目的としている.既にデータ収集は終了し,順次学術学会や学術雑誌に結果を報告する予定である.
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