2019 Fiscal Year Annual Research Report
A role of toe on static and dynamic balance
Project/Area Number |
17K18068
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Research Institution | Tohto University |
Principal Investigator |
大竹 祐子 東都大学, 幕張ヒューマンケア学部, 准教授 (70744374)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 足趾筋力 / バランス能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、安静立位時の姿勢制御への足趾の寄与について検討を重ねてきた。 前年度までの研究結果をふまえ、本年度は可搬式床反力計を用いて、足趾屈曲運動時の足趾の筋力発揮の動態について検討した。壁に設置した床反力計にMP関節伸展位にて足趾のみを接地し、5秒間の足趾屈曲等尺性運動を行った時の、剪断力(床反力分力)・圧中心の移動について調べた。足趾以外による筋力発揮の影響について排除するため、対象は、足趾機能に優れたダンス経験者とした。 足趾屈曲の垂直分力はおよそ70N前後と最も大きかった。結果、垂直分力が小さい場合(足趾屈曲の発揮筋力が弱い場合)はわずかながら前方への剪断力が、発揮する垂直分力が大きくなるにしたがって後方かつ外方への剪断力が増すことが確認された。圧中心の位置は、垂直分力の増加に伴い前内側へ変化した。これにより、弱い足趾屈曲筋力発揮時には第2から4趾の足趾屈曲筋が、強い筋力発揮をするにしたがって母趾の寄与が大きくなることが推察された。床反力計の感度の問題で、弱い足趾筋力を発揮する際の圧中心の移動については、はっきりと確認することができなかった。 今回は足趾機能の高い数名を対象に、可搬式床反力計を用いて足趾筋力発揮の動態について検討した。結果から足趾筋力の強さにより、母趾と他4趾との役割が異なる可能性を見出すことができた。前年度は足趾が弱い筋力発揮時にそのコントロールを行うことが示唆されており、結果的に前年度までの研究結果を支持するものとなった。
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