2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clinical significance of perioperative atrial fibrillation in the setting of noncardiac surgery
Project/Area Number |
17K18085
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
樋口 聡 杏林大学, 医学部, 学内講師 (10445281)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 周術期心房細動 / 悪性腫瘍 / 脳梗塞 / 抗凝固療法 / 非心臓手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
[研究開始当初の背景]非心臓手術における周術期心房細動(perioperative atrial fibrillation: POAF)の臨床的意義は十分に検討されていなかった。特に、心房細動(atrial fibrillation: AF)が一過性か否かは調査されておらず、抗凝固療法の必要性については不明であった。 [研究目的]非心臓手術POAF症例におけるAF再発有無の調査を目的とした。 [研究方法]悪性腫瘍に対する非心臓手術症例のデータベースを構築し、約750症例を対象に前向き観察研究を行った。POAFが記録された症例はイベントレコーダーでのAF再発有無を確認した。2018年度に研究デザインを発表した(Higuchi S, et al. BMC Cardiovasc Disord. 2018;18(1):127)。 [研究成果]2019年度にPOAF発症予測因子について報告した(Higuchi S, et al. PLOS ONE. 2019;14(5):e0216239)。POAFは約10%に生じており、そのうち80%以上が無症状であった。術後30日の有害事象はPOAF発生と関連することが示された。同じく2019年度にPOAFの臨床経過、特にAFの再発有無について報告した(Higuchi S, et al. Canadian Journal of Cardiology. 2019;35(11):1449-1456)。1年のフォローアップでPOAF症例の約30%がAFを再発し、うち90%が無症状であった。非心臓手術のPOAFは一過性の不整脈ではなく、その後の経過で再発するため継続的な治療が必要であることが示唆された。AF再発症例の多くが無症候性であったことは特筆すべき所見であり、非心臓手術POAF症例には注意深い経過観察が必要であることが本研究により示された。
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Research Products
(2 results)