2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Architectural Politics of Literary Modernism: Women's Desire and Possibility to Produce Their Own Space
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17K18101
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
菊池 かおり 法政大学, 経営学部, 准教授 (50793246)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヴァージニア・ウルフ / アール・デコ / モダニズム建築 / ポストモダニズム建築 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ヴァージニア・ウルフなどの女性作家とモダニズム建築の関係性を探る上で重要になるアール・デコとモダニズム建築の関係性を引き続き考察するとともに、それらの関係性と現在との関係性について着目した。そのため、グローバル化とポストモダニズムという新たな視点の拡充を図り、その重要性について考察した。具体的には、グローバル化という言葉がある程度定着した今、アメリカの世紀とも言える20世紀を包括的に捉え、その文脈においてウルフなどの女性作家とル・コルビュジェなどが掲げるモダニズム建築の理念や活動との関係性を再考察することの重要性を問い直すため、ポストモダニズム建築の代弁者と称されるチャールズ・ジェンクスの視点から浮かび上がるモダニズム建築とポストモダニズム建築の重層的なヴィジョンの歴史的・文化的意義について考察した。そして、その文脈を通して、これまで論じてきたウルフなどの女性作家とモダニズム建築の関係性を、より大きな視点から捉え直し、彼女たちの活動を考察する上で必要となる新たなフレームワークを模索した。この点については、今後、さらなる研究が必要になると考えるが、今年度の研究成果の一部として、共編著『アール・デコと英国モダニズムーー20世紀文化空間のリ・デザイン』が、近日中に出版される予定である。
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Research Products
(1 results)