• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

Robert Marjloin's idea for European Monetary Cooperation: Tactical change to 'Neo-Liberalism'

Research Project

Project/Area Number 17K18118
Research InstitutionTsuda University

Principal Investigator

工藤 芽衣  津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (70433878)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2022-03-31
Keywords新自由主義 / フランス / 切下げ / ロベール・マルジョラン / 欧州統合 / 通貨協力 / 経済通貨同盟
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、80年代以降のヨーロッパ統合の「新自由主義」への転換の意味を再検討するために、50~60年代にかけてフランスの新自由主義者がヨーロッパ統合へどのように関与していたのかを明らかにすることである。具体的には欧州官僚として知られているロベール・マルジョランによるフラン切り下げや通貨協力構想を通じて、彼が如何にフランスに新自由主義改革をもたらそうと試みたのかをを検討とする。
2020年度は、以下の二つの課題について研究を進めた。
①英米流の経済学説の潮流から大きく影響を受けつつも、部分的にフランス的な価値観も保持したフランス流の新自由主義が、思想的に大きく影響を受けた英米諸国と具体的な経済協力を展開することに対して認識していた限界や、それが欧州統合構想をどのように規定したかを明らかにすること。
②50年代フランスのフラン切り下げ問題とEECにおける経済通貨同盟構想の中から、マルジョランがフランスに新自由主義的改革と近代化をもたらそうとしたことを明らかにする。同時代のフランスに新自由主義改革をもたらす試みは、ジャック・リュエフによるリュエフ・プランが代表的であるが、それ以外の新自由主義者がどのような働きかけを行なっていたのかは注目されてこなかった。これに対して本研究は、マルジョランも早くから同じような経済改革構想を抱き、フラン切り下げや、EECの枠組みを通じてフランスに新自由主義改革を迫ろうとしたことを明らかにする。
前者に関しては査読論文掲載という形で公表に至っている。後者については論文執筆作業を継続している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2020年度は、研究成果の整理、論文投稿の継続、本研究課題の遂行途中で新たに必要となった歴史資料収集を目的とした。史料の収集に関しては、新型コロナウィルス流行によって実行不可能となってしまった。しかし、収集済の史料に依拠した関連論文を学術誌で発表することができたため、当初の目的は達成されている。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は2020年度から取り組んでいる50年代後半の通貨同盟構想に関する論文執筆を継続し、学術誌への論文投稿を行う予定である。

Causes of Carryover

当初予定していたフランスでの史料収集が、新型コロナウイルスの影響で海外渡航が困難になったことで実施できなかったため。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 1930年代仏新自由主義の誕生と国際秩序2021

    • Author(s)
      工藤芽衣
    • Journal Title

      国際政治

      Volume: 202 Pages: 61-76

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi