2018 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭養成教育における学校看護技術学の体系化とミニマム・エッセンシャルズの設定
Project/Area Number |
17K18125
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
籠谷 恵 東海大学, 医学部, 講師 (40734801)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 養護教諭 / 学校 / 看護技術 / 養成教育 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、2017年度に実施した養護教諭、養成担当者の学校看護技術の認識に関する調査の一部分析を行った。 養護教諭対象の調査は、461名から回答があり(回収率37.2%)、平均経験年数(SD)は18.47(12.13)年であった。学校看護技術の①自信度、②養護教諭が習得する必要性、③研修ニーズについて、経験年数(5グループ)、看護師免許の有無、現在の勤務校別の回答割合の差をχ2検定で分析した(有意水準は両側5%)。 結果、経験年数別には、「基本技術」のヘルスアセスメント、系統的アセスメントで31年以上のグループが有意に自信が高かったが、経験年数を問わず養護教諭が習得する必要性を認識し、研修ニーズも高かった。「安全・安楽を守る技術」の安全管理、「救急処置に伴う学校看護技術」の急性・慢性疾患の支援、包帯法は31年以上で有意に自信が高かった。看護師免許の有無別には、「基本技術」のヘルスアセスメントなど、「安全・安楽を守る技術」手指衛生など、「日常生活援助技術」のベッドメーキングなど、「救急処置に伴う学校看護技術」の急性・慢性疾患の支援などの技術で看護師免許のある者の方が有意に自信が高かった。特に、急性・慢性疾患の支援は看護師免許のない者の方が有意に研修ニーズが高かった。学校種別には、高等学校の養護教諭が「基本技術」の心のケアなど、中学校の養護教諭がヘルスアセスメントで有意に自信が高かった。特別支援学校の養護教諭は「安全・安楽を守る技術」の個人防護用具の着脱、「日常生活援助技術」の食事と栄養の援助、排泄の援助、清潔と衣生活の援助などで有意に自信が高かった。「救急処置に伴う学校看護技術」は特別支援学校の養護教諭が与薬の技術、呼吸の管理、医療的ケアで有意に自信が高かったが、養護教諭が習得する必要性を認識し、研修ニーズも高かった。 養成担当者対象の調査については、現在分析を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2018年度は、2017年度に実施した養護教諭、養成担当者への質問紙調査をふまえ、養護教諭養成教育における学校看護技術のミニマム・エッセンシャルズを明らかにするため、養成担当者に質問紙調査を行う予定であった。しかしながら、研究代表者が産前・産後休暇、育児休暇を取得したため、予定通り調査を準備、実施できなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長し、2019年度は2018年度に行う予定であった調査を実施する予定で準備を進めている。
|
Causes of Carryover |
2018年度に養護教諭養成担当者に質問紙調査を実施する予定であったが、研究代表者が産前・産後休暇、育児休暇を取得したため、実施することができなかった。そのため、2019年度に調査を実施する予定であり、質問紙の郵送と回収、データ入力、分析等において経費が必要である。
|