2019 Fiscal Year Research-status Report
Sales Effects of Visual Marketing Factors in Internet Shopping: Empirical Evidence Based on Eye Tracking
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17K18152
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
李 振 東洋大学, 経営学部, 准教授 (30759923)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 消費者行動 / アイトラッキング / 視覚的注意 / ビジュアル効果 / ビジュアルマーケティング |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度では、次の3点を中心に研究を行った。 (1). 実験で収集した注視情報の定量化。2018年度までには、複数の実験室実験を通して、オンライン市場における様々な広告要素に対しての消費者注視情報を測定してきた。しかし、専用機械で収集したデータは膨大かつ非構造的であるため、広告のマーケティング効果を直接分析することができない。そのため、本研究は実験で収集した注視データをマイニングし、先行研究を基に測定方法を定式化し、解析に必要となる複数の指標を抽出した。 (2). マーケティング効果を表すデータの収集と評価指標の設定。2018年度では、事前分析として、POP広告に対する消費者の注視時間と各広告への好感度や関心度の関係について分析を試みた。広告に対する消費者の反応をより正確的に捉えるため、事前分析の結果に基づいて、実際の消費者購買行動や販売成果を表現する実データでの分析に拡張する必要がある。そのため、2019年度は消費者の購買行動を表すClickstreamデータと販売成果を示す売上データを様々な方法で収集し、解析できるようにマイニングを行った。 (3). モデルの構築と消費者購買行動の実証解析。2019年度は、既存研究理論を基に、「視覚刺激と注視反応」及び「注視反応と販売結果」の理論的関係を想定し、消費者購買行動の動的変化を考慮するモデルを組むことによって、オンラインショピングにおける消費者の購買意思決定とビジュアル的マーケティング効果を明らかにする実証的推定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1. 本研究の実験では、非集計標本を収集しているため、解析するためのデータ前処理が複雑で、想定以上の処理時間がかかった。 2. 投稿論文の修正意見として、更に追加的実験で標本を増やし結果の安定性を高める必要がある。 3. 論文修正のための追加的実験(2019年11月~2020年2月の予定)は、新型コロナウイルウの関係で延期となっていた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策として、可能な実験環境を利用し、追加的実験を行い、推定結果は不偏性と一致性を満たすように努力する。また、他の研究者と視線データの扱い、モデリングや分析手法の妥当性について議論、様々な推定方法を試行錯誤しながら、再現性の高いモデルと推定結果を導き出すようにする。追加実験の結果を基に国際会議で報告する予定もある。
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Causes of Carryover |
1. 論文の修正意見として、更に追加的実験を行う必要があるため、国際会議での報告を1年延期となっていた。 2. 新型コロナウイルスの関係で、2019年11月から2020年2月までに実施予定であった追加的実験が中断していた。 3. 新しいアイトラッカーの設備とソフトウエアの購入を遅れた。 以上の理由で、次年度使用額が生じていた。次年度では、追加実験と国際会議での報告を積極的に行う予定であり、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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