2017 Fiscal Year Research-status Report
Basic research of the plastic scintillator cured at room temperature for practical application
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17K18161
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
小野 裕明 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (70453925)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プラスチックシンチレータ / 常温硬化 / 放射線検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
素粒子物理学実験や原子核実験の他、医療分野や放射線安全管理など多くの放射線検出に関わる分野でプラスチックシンチレータが一般的に用いられている。しかしながら、プラスチックシンチレータは結晶シンチレータと比較して安価なものの、製造過程での温度管理等の労力により、価格を安価に抑えて作成することは比較的難しい。 申請者は製造過程において常温で硬化可能な新素材で作成することで、その作成コストを下げることを可能にした新型のプラスチックシンチレータの開発を行っている。また、このような素材を用いることで、追加の化合物を添加することで追加機能を有するプラスチックシンチレータが開発できる可能性があり、単純なプラスチックシンチレータに用いられている分野以外への応用が期待できる。 本年度の研究では、新型プラスチックシンチレータの性能方法の最適化と、性能向上、安定性の向上に重点を置いて開発を行っている。 プラスチックシンチレータの発光量測定においては、複数のサンプルの発光量安定性の測定を行うため、β線源を用いた測定を行うコンピュータコントロール可能な移動ステージを用いた自動測定装置をセットアップし、多数のサンプルを素早く測定できる環境を整えた。 このセットアップの改善により、長期間における安定性測定における系統誤差を減らした測定が可能になると考えており、現在シンチレータの発光量、透過率などの測定を進めながら経年変化に関するデータを取得している。 作成手法の改善により、発光量、安定性の向上が見込まれており、新型シンチレータの低コストでの作成可能な利点を維持したまま、性能を向上させ、経年安定性を向上させることが期待でき、実用化に一歩ずつ近づいてきていると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
測定環境と作成手法の改善による性能の改善が見込まれており、概ね当初の予定通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は安定性の測定による性能評価を進め、実用化に向けた基礎データを継続して取得して行く。また、性能向上に向けた改善を進めて行く。
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Causes of Carryover |
本年度は、シンチレータの自動混合器や波形測定のためのデジタイザー、シンチレータ材料の購入などに用いたが、シンチレータ材料は比較的充分量あり、材料は保管により劣化が進む可能性があるため、今年度の購入は見送り、消耗材料の購入は次年度に繰り越すこととした。
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[Presentation] Status of reactor neutrino monitor developments in Japan2017
Author(s)
K. NAKAJIMA, H. FURUTA, Y. IKEYAMA, S. IWATA, T. KAWASAKI, H. MIYATA, H. ONO, A. SHIBATA, K. SHIMIZU, F. SUEKANE, Y. TAMAGAWA, T. TORISAWA, and M. WATANABE
Organizer
International Workshop on Applied Antineutrino Physics
Int'l Joint Research
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