2019 Fiscal Year Annual Research Report
Application of truth to legal judgement and its consequences
Project/Area Number |
17K18173
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
伊藤 克彦 和光大学, 現代人間学部, 非常勤講師 (50586914)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | デイヴィッド・ウィギンズ / 真理論 / メタ倫理学 / エクイティ / 法的判断 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においてはという3つのテーマを考察する予定であるが、本年度では研究計画の中における「デイヴィッド・ウィギンズの真理論」と「真理と法的判断」の問題について特に集中的に研究した。また特筆すべき点として本年度においては、英国に渡航し、研究のターゲットであるウィギンズ本人にインタビューを実施した。インタビューでは、ウィギンズ自身から自身の理論の法的判断への応用可能性について直接コメントをもらい、英米法のエクイティに着目するように助言を受けた。この結果、以前よりもウィギンズの真理論と法的判断との間との繋がりが明確になり、またウィギンズの真理論自体への理解も深まった。このアドバイスを敷衍した成果を公刊論文として出版することを予定しており、ウィギンズの真理論がメタ倫理学のみならず、法的判断や政治哲学の問題にも接続できることを示そうとしている。今後の予定としては、今回のインタビューを反映させたウィギンズの真理論についての論文をまず発表し、次に前年度からの課題である「民主主義と真理」の問題についてまとめ、さらに「法的判断と真理」について考察した上で、最終的にこれらの成果を単著として公刊することを目指している。 また、上述のウィギンズの真理論の研究とは別に、ハーストハウスなどの議論を参照することで法哲学や政治哲学における徳倫理の解釈の見直しを迫る論文と、自然科学と社会科学の関係について論じた「社会科学の哲学」に関する入門書の書評も公刊した。
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Research Products
(2 results)