2020 Fiscal Year Research-status Report
ラオスにおける糖尿病看護教育モデルの構築を目的とした看護介入
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17K18227
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
荻野 妃那 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (40761888)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ラオス / 糖尿病 / 看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラオス国における糖尿病患者のニーズに合わせた糖尿病看護教育を検討していくために、ラオス国の中核病院の糖尿病外来において、糖尿病のセルフケア行動に関する内容と糖尿病患者の健康信念について質問紙調査を実施した。 令和2年度(2020年度)は、ラオス国の倫理審査申請の許可を得て、ラオス国の中核病院である研究協力病院において質問紙調査を開始した。質問紙調査の準備段階において、新型コロナウイルス感染症拡大が生じ、一時は、データ収集が困難かと予測された。しかし、ラオス側とオンラインでのやり取りを複数回重ねることにより、データコレクターへのデータ収集に関するトレーニングを行い、質問紙調査を開始することができ、データ収集を継続することができた。 新型コロナウイルス感染症拡大後は、研究協力病院の糖尿病外来において、患者本人は受診せず、家族が薬を受け取りに来院する場合が多くなり、受診患者数が激減した。本研究は、糖尿病外来を受診している患者本人を対象としているため、調査を開始することができたものの、計画書の予定期間のとおりにデータ収集作業を行うことが困難な状況となり、現在も質問紙調査を継続中である。データ収集期間は、約2か月延長する見込みであり、令和3年7月までには、質問紙調査は終了見込みである。その後、データ入力を行い、糖尿病のセルフケア行動と糖尿病患者の健康信念を中心に基礎集計をまとめ、引き続き分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度(2020年度)中に質問紙調査を終了する予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大により、研究協力病院では、研究協力者の新型コロナウイルス感染症の患者対応に伴う研究従事時間の減少や、糖尿病外来受診者数の減少がみられている。そのような中でも、調査が中止になることなくデータ収集を継続していることができ、またデータ収集の終了の見込みが予測できている。データ収集を終了したのちに、データ入力を行い、集計と分析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
糖尿病外来患者に対する質問紙調査が終了したのちに、データ入力をし、対象者の属性、糖尿病のセルフケア行動の内容と糖尿病患者の健康信念について記述統計を行い、対象者の全体の傾向をまとめ、分析を行う。分析の結果について、ラオスの看護師等と共有、意見交換を行う。糖尿病患者のセルフケア行動の低かった内容や、健康信念に関する結果を鑑みて、効果的な糖尿病患者への看護教育方法をラオス側とともに検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、以下の2点である。 1点目は、糖尿病外来患者への質問紙調査の開始にあたり、データコレクタ―へのトレーニングと質問紙調査のために、研究代表者が研究協力病院を訪問する予定であったが、新型コロナウイルス感染症拡大による感染防止のため、研究代表者が渡航することが不可能となったため。 2点目は、質問紙調査が今年度中に終了予定であり、調査にかかった費用を支払う予定であったが、質問紙調査期間が延長したため。 使用計画は、得られたデータ分析や論文執筆に必要な統計ソフトや文献管理ソフトの購入を予定している。
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