2017 Fiscal Year Research-status Report
極性を有するマクロファージ投与による重症虚血肢の血流改善効果の検討
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17K18299
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
西中村 瞳 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 特任研究員 (90597692)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞移植による血管再生治療は重症下肢虚血における重要な治療戦略であるが、投与細胞群による虚血肢の細胞が受ける影響及び血管・リンパ管新生に対する作用機序は不明な点が多い。これまでに我々はM-CSF存在下で培養したF4/80陽性細胞 (M-マクロファージ) 投与による虚血肢血流改善効果を見出し、細胞治療におけるIL-10の重要性を明らかにしてきた。 本研究ではM-マクロファージ投与による虚血肢マウス血流改善効果の作用機序をIL-10 KO M-マクロファージを用いることにより明らかにする。 投与細胞なし群、WTマウスM-マクロファージ投与群、IL-10 KO M-マクロファージ投与群を準備する。まず、患側の炎症性サイトカイン、血管・リンパ管新生因子のmRNA、タンパクの発現を経時的に比較した。 その結果、特にIL-6タンパクが、WT M-マクロファージ投与の患側において、投与細胞なし及びIL-10 KO M-マクロファージ投与群に比べて有意に高い値を示した。以上より、血流改善の過程で投与細胞が産生するIL-10によりIL-6タンパクの発現調節が行なわれる可能性がある。次にin vitroで血管・リンパ管新生と形成の評価を共培養の系で行った。その結果、WT M-マクロファージとの共培養に比べてIL-10 KO M-マクロファージとの共培養ではリンパ管内皮細胞の管腔新生・形成に低下が認められたことから、投与細胞に発現するIL-10の関与が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vivoの虚血肢血流改善効果のデータは全て得られた。あとはin vitroの実験を追加して作用機序の解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroにおいて投与細胞であるM-マクロファージと血管内皮細胞、またはリンパ管内皮細胞の共培養の実験結果よりさらに詳細なメカニズムについて検討を進める。論文の準備も同時に進める。
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Research Products
(4 results)
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[Book] 移植2017
Author(s)
西中村 瞳、伊東 威、小玉 正太
Total Pages
5
Publisher
日本移植学会
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[Book] 細胞2017
Author(s)
西中村 瞳、伊東 威、吉松 軍平、小玉 正太
Total Pages
4
Publisher
北隆社 ニュー・サイエンス社