2017 Fiscal Year Research-status Report
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17K18325
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
松島 宏典 久留米工業高等専門学校, 制御情報工学科, 准教授 (60413879)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 道路損傷計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の道路損傷計測は,依然として目視により検査箇所を決定し,複数人で計測を行うといった,人に依存した方法が中心である。そのため,時間,費用などの面でコスト高となっている。そこで,「センサ技術を用いて道路損傷を自動計測する」ための研究が増えているが,センサを複数搭載した計測車両が主となっているため,非常にコスト高となっている。本研究では,ドライブレコーダを利用した昼夜にロバストなクラウド型道路損傷自動計測手法を開発することで,人,時間,費用のあらゆる面でコストを抑え,地方自治体でも容易に道路損傷計測が実施できることを目的としている。 これまで,道路損傷として発生頻度の高いクラックに関しては,非等方性フィルタとパーコレーションに基づく手法を用いて検討してきた。本年度は,実験車両に設置したカメラにより撮影された画像に対して,局所方向性,一様性,対称性等から定義される同質性を考慮したスペクトラルクラスタリングに基づく手法を開発しクラック検出を試みたところ,類似度行列の精度が向上し,結果として検出精度が向上する可能性を示すことができた。しかしながら,リアルタイム処理を想定していないものの,画像工学に基づく手法と比較して,処理速度が増加してしまう可能性が出てきた。よって,上記の同質性アルゴリズムの改良,類似度行列に対するスパース化等について併せて実装した結果,良好な結果が得られることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一部当初計画書の内容と研究の進行の順番が異なってはいるが,おおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
クラック検出に対する検出精度の向上,処理速度の低減等の確認ができたので,今後は,検出方法のロバスト化や,クラウドを用いた計測手法の発展等について検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
平成29年度の作業について,予定していた分の研究補助員の雇用ができなかったが,研究代表者で研究を継続した。また,最低限の実験車両整備についても研究協力者にて行った。今後は,研究の進行に伴いより多くの実験データ収集を計画しているので,そのための費用を平成30年度に使用する予定である。また,実験の効率化のための実験車両整備が必要になってきており,その費用としても使用する予定である。
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