2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a markup language for qualitative descriptions of communication
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17K18330
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
牧野 遼作 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師(任期付) (10780637)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 会話分析 / 相互行為分析 / 会話の定性的記述 / 会話データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,人々の間でのコミュニケーションが,どのようなやり方で達成されているかを明らかにするための研究手法で利用される定性的記述(会話の中で起こる発話の転記や人々の視線や動作を書き起こしたもの)を蓄積・共有可能とするシステムを開発することを目的とする. 2019年度以前は,システムの構築のための第一段階として,会話データを収録し,定性的記述の収集を行った.収集したデータは,(1)実験的会話場面と(2)日常的コミュニケーション場面であった. 2019年度は,これまで収集したデータの書き起こしを完了させた.特に発話の重なりに対処した記法を用いた書き起こしを行った.特殊記法による記法に対して,2018年度より作成していたインデントを調整するプログラムのテスト,調整作業を実施した.プログラム作成・調整内で,20分以上ある発話に対して連続した番号の付与は作業者に対して,強い負荷をかけることがわかり,特定の時間内のみで連続番号を付与するシステムに変更し,変更に対応したプログラムを完成させた.またプログラムによって産出される行番号,発話者,インデントされた発話内容,発話開始時間・終了時間をGUIで出力するプログラムの開発を行い,また開始・終了時間に合わせてビデオの当該箇所の再生を実施するプログラムを作成した. 以上のように,本計画で予定していた定性的記述のデーターベースとなるフォーマットの雛形及び,それ雛形を処理するためのプログラムは完成した.ただし年度末での発表の実施はできなかったため,2020年度は国内学会での発表及び論文誌への投稿を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本計画で予定していた定性的記述のデーターベースとなるフォーマットの雛形及び,それ雛形を処理するためのプログラムは完成した.問題点としては改行時のインデントの調整が残っているが,こちらGUIの設計によって調整可能な問題であると考えており,順調に進展したといえる.ただし,年度末に代表者の所属機関移動や感染症の影響もあり,研究発表・報告の実施ができなかった.そこで,2020年も計画を延長し,発表・報告を行っていく.
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Strategy for Future Research Activity |
本計画で予定していた定性的記述のデーターベースとなるフォーマットの雛形及び,それ雛形を処理するためのプログラムは完成した.この雛形を活かした動作主体となるデータベースフォーマットの作成などの予備的検討の実施を行う.また2019年度末での発表の実施はできなかったため,2020年度は国内学会での発表及び論文誌への投稿を行う.
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Causes of Carryover |
代表者の所属機関異動及び感染症の影響により年度末の発表ができなかったため,出張の予算不使用となった.計画を延長し,2020年度での発表に予算を用いる予定である.
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