2020 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism analysis of chemical mixture effects on the daphnids using gene expression analysis
Project/Area Number |
17K18344
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
渡部 春奈 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 主任研究員 (00620395)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 相乗作用 / ミジンコ / 医薬品 / 農薬 / 次世代シーケンサー / 遺伝子発現解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、水環境中に存在する多種多様な化学物質によるミジンコへの複合影響を効率的に評価するため、次世代シーケンサー等による網羅的遺伝子発現解析を用いて、相乗作用のメカニズムを遺伝子レベルで解明することを目的とした。まず、ミジンコの繁殖影響において相乗作用が示される化学物質の組み合わせを探索するため、既存文献などから農薬や多環芳香族炭化水素、金属類、医薬品類など様々な化学物質を2物質ずつ組み合わせて、ニセネコゼミジンコ繁殖試験を実施した。等効果線図法により、カドミウムと銅は相乗作用を示したが、物質によっては濃度比および影響レベルによって相加・相乗・相殺の傾向が異なることがあり、相乗作用を示すばく露条件が明確にならないケースが多かった。そこで、2物質のうち物質Aを無影響濃度レベルに固定して、物質Bの濃度を変化させて混合ばく露する方法で、①A:抗生物質のエリスロマイシン(CYP3A4を阻害)とB:抗炎症薬のデキサメタゾン(CYP3A4で代謝)、②A:殺虫剤用共力剤のPBOとB:ピレスロイド系農薬のシハロトリンの組み合わせについて、それぞれニセネコゼミジンコ繁殖試験を実施したところ、物質Bの単独ばく露時と比べて混合ばく露時に相乗作用を示すことが確認された。これらの組み合わせについて、次世代シーケンスに十分なRNA量を確保するため、相乗作用が示された条件で大容量ばく露試験(10匹×4/試験区)を実施し、各試験区(対照区、各単独ばく露区、混合ばく露区)当たり30匹程度をプールしてRNA抽出を行った。これを3試験行い、繰り返し3として次世代シーケンサーに供した。ニセネコゼミジンコは参照ゲノム情報が登録されていないため、de novoアセンブリ後、発現比較解析を行い、混合ばく露時に有意に発現していた遺伝子の探索を行った。
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