2019 Fiscal Year Annual Research Report
Validity of Dietary Inflammatory Index (DII) assesed by food frequency questionnaire and the association between DII and colorectal cancer risk
Project/Area Number |
17K18389
|
Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
小手森 綾香 麻布大学, 生命・環境科学部, 特任助教 (70701233)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 栄養疫学 / 炎症 / 妥当性 / 食事記録 / 食物摂取頻度調査 / バイオマーカー / 高感度CRP / インターロイキン-6 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体内の慢性的な炎症は、がん細胞の発生や増殖に関わる。食事は炎症状態に関わる要因の一つであるが、食事には炎症を抑制する成分と促進する成分が含まれるため、食事が炎症に与える影響は総合的に評価する必要がある。近年、その総合的評価の指標として、Dietary Inflammatory Index (DII)が国際的に使われており、疾病との関連が報告されている。しかし、食生活が欧米と異なる日本からの報告はない。さらに、近年日本で罹患が増加している大腸がんも炎症がリスクとなるが、特定の食品の予防効果では統一した見解が得られていない。本研究では、日本人を対象とした大規模前向きコホート研究(JPHC研究)により食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いて評価したDIIの妥当性を検討し(研究①)、DIIと大腸がんの関連を検討する(研究②)ことを目的としている。 本年度は、研究①のDII妥当性研究について論文投稿を行い、Nutrition. 2020; 69:110569に受理、掲載された。研究②に関して、約14万人を対象とした大規模コホートのデータを用いて、FFQから算出したDIIスコアと大腸がんリスクの関連を検討した。その結果、男性ではDIIと大腸がんリスクに正の関連の傾向がみられた。女性ではDIIと大腸がんの間に関連はみられなかった。研究①の血中炎症マーカーを用いた妥当性研究より、女性ではDIIを用いて食事の炎症修飾能を適切に評価できないことが明らかとなっているため、このことが原因であると考えられる。この成果については、現在論文投稿準備中である。
|