2018 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病発症時の膵β細胞に発現するグルタミン酸受容体活性化シグナルの解明
Project/Area Number |
17K18416
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
室冨 和俊 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ付 (40635281)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | グルタミン酸受容体 / インスリン / β細胞 / リン酸化 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、インスリン分泌に関与するグルタミン酸受容体活性化機構を明らかにし、糖尿病治療標的としての当該シグナル伝達経路の可能性について検討する。 平成30年度は、研究代表者が所属機関の研究支援部署に異動となったため、大きな研究実績はなく、所属機関で神経細胞および神経幹細胞の培養方法を確立した。平成29年度の結果から、膵β細胞と神経細胞とではNMDA受容体機能が異なる可能性があるため、平成31年度にその詳細を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者が2018年4月1日より、所属機関の研究支援部署(事務職)に異動となり、勤務地も変更となったため、研究を遂行できる環境ではなかった。2019年4月1日付で研究ユニットに配属されたため、補助事業期間を延長し、本研究課題を推進する。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果から、NMDA受容体NR2Bサブユニットを介してインスリン分泌が亢進することが明らかとなり、その分泌過程にタンパク質リン酸化が関与する可能性が示唆された。今後は、NMDAサブユニットのノックダウン、カルシウムイメージング、リン酸化アレイにより、NMDA受容体を介したカルシウムとその下流のリン酸化シグナルの同定を試みる。
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Causes of Carryover |
平成30年度は研究代表者が、所属機関の研究支援部署に異動となったため、十分に研究を遂行できる環境ではなく、当初の計画通り進めるできなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は、当初平成30年度に行う予定であった研究を推進し、主に培養細胞を用いたメカニズム解析のために使用する。
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