2018 Fiscal Year Research-status Report
Brain responses to two types of moved experiences
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17K18424
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
森 数馬 国立研究開発法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報工学研究室, 研究員 (70754696)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 情動 / 感動 / 芸術 / 音楽 / 脳 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、fMRI(functional magnetic resonance imaging, 機能的磁気共鳴映像装置)による実験を行った。前年度に構築した、実験参加者を選出するためのweb調査システムを使用して、100名程度の大学生に音楽によって感動しやすい程度を問う質問紙への回答を依頼した。質問紙の得点に基づいて参加者を選出してから、fMRIでの実験参加を依頼した。fMRI内で個々人の好きな音楽および実験者が選出した音楽を聴取させる実験を大学生40名程度について行った。fMRI実験において、心拍数などの自律神経活動についても計測を行った。現在、これらのデータの分析を進めており、自律神経活動の変化を伴って報告される鳥肌感と涙感について、どのような脳活動が生じるか検討する予定である。併せて計測を行った中性と快の感情状態とどのような脳活動パターンの違いが認められるかについても検討予定である。また、本年度は、実験において鳥肌感や涙感を喚起させた楽曲の音楽情報処理による解析を行った。鳥肌感ラベル、涙感ラベル、ランダムサンプリングによって抽出した中性ラベルについて、それらの時点における前後10秒程度の音楽特徴量を用いて機械学習による分類・予測を試みた結果、チャンスレベルを超える精度でどの反応が生じていたか予測することができた。さらに、本年度は、web調査による鳥肌感や涙感を喚起させる楽曲の大規模調査も行ったため、これらの曲についても機械学習による分析を進めることで、次年度に鳥肌感や涙感を喚起させやすい楽曲の選出プロトコルを作成することを計画している。データはパスワードのあるパソコンに保存し、研究代表者以外が見ることができないようにして個人情報を保護する。研究内容を発表する際には、個人が特定できないよう匿名化したデータを使用することで参加者のプライバシーを保護する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度実施を予定していた研究「鳥肌感,涙感,基本感情がもたらす脳活動パターンの分類」について、計画を変えて実施することができた。脳活動を比較するためのfMRI実験については、十分な人数で検討を行うことができたものの、解析を終えることができなかった。しかし、来年度に予定していた音楽情報処理の解析を一部検討することができたという点から、概ね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に実施した実験のデータ解析を進める。本年度に行った音楽情報処理による機械学習解析を発展させて、鳥肌感や涙感を喚起させやすい楽曲を選出する。この手法を用いて、実験参加者にとって親和度が低く、楽曲に対する記憶の影響を排除できる未知の楽曲を選出してfMRI実験に用いる。実験で得られる脳活動を検討することで、個々人のバイアスをできる限り除外した、音楽による感動の脳活動を検討する。
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Causes of Carryover |
論文投稿できなかったため、研究成果発表費として使用を考えていた金額が未使用となった。 次年度の金額はおおむね申請書に記載の通りに使用するが、前年度の余った金額と合わせて国際会議での発表を余分に行う。1人の実験参加者につき、実験謝金、ネット調査、電極の費用に加えて、個々人の好きな音楽を購入して実験に用いる。
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Research Products
(2 results)