2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of basic technology for massively parallel and compressible LES by higher order unstructured grid method
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17K18427
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
芳賀 臣紀 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (30646930)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 数値流体力学 / 先進アルゴリズム / 有限要素法 / 並列計算 / 圧縮性流れ / LES |
Outline of Annual Research Achievements |
圧縮性ラージエディシミュレーション(LES)を工学設計ツールとして利用することを目標に、今年度は(1)分割型移流項を用いた高レイノルズ流れへの適用、(2)高次要素格子を用いた大規模並列計算への拡張、(3)メニーコア計算機における高速化チューニングを行った。 (1)については非線形移流項に起因する数値不安定の抑制に有効な分割型移流項を採用したFR法を開発し、超音速ジェットスクリーチ、複数超音速ジェットとロケット発射支持台干渉、および航空機の高揚力装置翼型に対する実用空力音響解析に適用した。従来の保存型移流項では特に格子解像度が低い場合に数値不安定が発生しやすいが、本手法では不安定化が起こらず長秒時の解析が可能であることを確認した。 (2)については粗い格子でも曲面形状の再現性が高い高次要素(HO)格子を使った大規模並列計算を可能にするため、前後処理機能の拡張を行った。従来の線形格子からHO格子への変換には格子変換ツールQuickMeshを利用し、高揚力装置翼型および簡易ランディングギアなどの複雑形状のHO格子作成が可能であることを確認した。 (3)についてはFujitsu FX100においてノード内の全コアを用いた32スレッドOpenMP並列で従来の2倍となる約 10 % の実行性能を達成した。Intel CPU上でも従来の約3割の高速化を確認している。OpenACCによるGPU対応も進めており今後さらに利便性を向上させたい。 期間全体の成果をまとめると、FR法に適した衝撃波捕獲法を提案し、分割型移流項と壁面応力モデルの導入により高速・高レイノルズ数の流れに対するロバストなLES計算手法を確立した。非構造HOヘキサ格子とオーバーセット格子の組み合わせにより複雑形状にも適用可能である。メニーコアやGPUなどの新しい計算機システムで高性能を発揮することで計算時間短縮も期待できる。
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Research Products
(8 results)