2017 Fiscal Year Research-status Report
Correctional Treatment of Japanese Language Education for Foreign Inmates
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17K18494
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 里司 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (90298208)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 外国人受刑者 / 矯正処遇 / 日本語教育 / 移民社会 / 専門分野 / サスティナブル / 多文化共生社会 / 法務省成人矯正課 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、全国の国際対策室がある収容施設(府中、横浜、大阪、名古屋、福島、栃木)の担当専門官とのネットワークを構築し、F指標(外国人受刑者)に対する矯正処遇に おける諸課題の洗い出しと共に、重要指導項目の検討を行った、重要検討項目とは、次の ようなものを指す。単元0(局作成,単元1~6を始める前に取り組ませる導入的なもの)。単元1あいさつ・号令等。単元2 遵守事項・所内規則。単元3居室場面。単元4作業場面。単元5医務診察場面。単元6運動・入浴・教育行事場面。 F指標の担当職員には、教材の使用に当たって、指導計画や指導案の作成にも熟知してもらいたいが、施設によって、女子刑、国際対策室の有無、少年・成人などの個別に対応が求められ、それに基づいた指導計画が立案できる能力が求められるので、その辺りの基礎情報の収集が今後求められる。研究業績としては、以下のような書籍論文が出版された。 ① 2017a(編著者)『日本が示すことばの政策:サスティナブルな移民社会・言語教育をめざして』明石書店 ② 2017b 「連続性(articulation)と持続性(sustainability)からとらえた言語教育政策:アウトリーチ型日本語教育支援から考える留学生日本語教育」『グローバル視点下における留学生日本語教育研究論文集』天津外国語大学
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
情報収集や分析に当たっては、管理統制(情報も含まれる)が厳しい収容施設であるため、職員との交通手段も、自由に開設されているわけではない点が、当初の予定から、やや遅れている原因となっている。平成30年4月から、研究補助支援者が、国連アジア極東犯罪防止研修所が、府中から昭島に移ったことや、担当者が、他の施設に異動したこともあり、会合などの際、さらに移動時間を要していることも原因と考えられる
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度には、早稲田大学ブリュッセルオフィスにおいて、科研関連のシンポジウムを企画しており、現在、欧州の参加者と交渉中である。また、国内の国際対策室の担当職員との打ち合わせや、研究のための会合も継続し、F指標の矯正処遇の検証を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定した予算執行が、予定通り進まなかったことが主原因である。具体的には、国際学会への出席ができなかったこと、国際対策室を持つ全国のF指標を収容する刑事施設への訪問が十分叶わなかったことなどが挙げられる
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Research Products
(2 results)