2020 Fiscal Year Research-status Report
The Effects of Time Difference on International Transactions
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17K18557
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 慎一 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00221531)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 時差 / 貨幣理論 / 資産価格 / 金融取引 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、1日の各時間帯で取引がどのように行われ、それがどのような経済効果をもたらすのかに関する新しい理論的フレームワークを構築すると同時に、実際の資産価格が時間帯ごとにいかに形成されるかに関する実証分析を行い、その政策的含意を考察することである。本研究は、理論の構築とそれを踏まえた実証分析を研究の2つの大きな柱とし、研究組織もこれら柱を研究する2つのグループから構成した。 まず第1のグループは、関連分野を専門とする若手研究者が研究協力者に加わり、従来の貨幣理論を大幅に修正・拡張し、経済主体ごとに取引を行う時間帯が異なる場合、金融取引がいかに形成され、それが資源配分にどう影響するのかを分析した。その成果は、論文Economic Geography and a Theory of International Currency: Implications from a Random Matching Modelとしてまとめられ、2019年8月に開催されたAsia-Pacific Economic Association ・the 15th Annual Conference、および2020年10月にオンラインで開催されたInternational Atlantic Economic Society ・the 90th International Atlantic Economic Virtual Conferenceでそれぞれ報告された。 次に、実証研究のパートでは、高頻度の金融データを使って、時間ごとの資産価格形成メカニズムを、関連分野を専門とする若手研究者に研究協力者として加わってもらい、分析を行った。この研究は、海外の研究者協力者からコメントをもらったのち、論文としてまとめる予定であったが、新型コロナ感染症の影響によって作業は延期となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理論分析は順調に進んだが、実証分析は当初アドバイスをもらう予定であった海外の研究者協力者からコメントが新型コロナ感染症の影響によって十分にもらえず、作業が延期となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症の影響が終息に向かい次第、実証分析に対する海外の研究者協力者からの助言をもらい、それをもとに作業を再開して論文として速やかにまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響により、海外の研究協力者との研究交流が大幅に遅れている。感染症が終息し次第、交流を活発化させ、事業を完了する予定である。
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Research Products
(6 results)