2019 Fiscal Year Research-status Report
シングルマザーの生活戦略と子ども世代の生活状況・家族形成意識に関する質的研究
Project/Area Number |
17K18595
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
末盛 慶 日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (70387744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小平 英志 日本福祉大学, 子ども発達学部, 教授 (00442228)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | シングルマザー / 子ども / 生活戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、シングルマザーが生活上の課題に対してどのよう生活戦略をとっているのか、そして生活戦略のプロセスはどのようなものなのかを明らかにすることを主たる目的としている。調査計画としては、シングルマザーを調査対象に3回の縦断的なインタビュー調査を行う計画を立てた。 2019年度は、シングルマザーのインタビュー調査を実施した。本年度は縦断的調査の中の2回目の調査を実施した。親とその子どもについてインタビューを行っている。事前に想定しているよりも、転職等生活の変化を経験しているシングルマザーが多かったこと、子どもの質的な変化も散見され、縦断的な調査の重要性を改めて認識することとなった。横断的調査では見えてこない、シングルマザーの生活の変化および子どもたちの変化を把握することができた。 本研究の中心的な問題関心は、生活戦略である。その生活戦略概念でいえば、子どもの高等教育の学費を確保するため転職を行う者がみられた。子どもの成長にしたがって、シングルマザーが生活戦略の練り直しを行っている様子を把握することができた。 今後さらに分析を行い、2020年度のインタビュー調査に活かしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、シングルマ ザーを調査対象に3回の縦断的なインタビニー調査の実施計画を立てた。予定では、2019年度に3回目のインタビュー調査を実施する予定であったが、2回目までの調査となった。以上から、予定より少し遅れている。 調査が遅れている理由は、研究協力者の都合や状況を優先しながら、調査の実施を進めているためである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策について以下の2点に留意する。 まず1点目は、本研究にとって最終の調査となる3回目のインタビュー調査を実施することである。コロナの影響もあり、対面でインタビュー調査が実施できるかは微妙な情勢だが、ウェブでのインタビューの可能性も視野に入れながら、インタビュー調査を実施してまいりたい。 2点目は、分析の実施である。今年度により3回の縦断的インタビュー調査が終了する。3回分のインタビューデータを用いて、その変化の内容、プロセス、その背景等を分析していくことが求められる。分析に用いる理論的視点としては、社会学および心理学の視点を用いていく予定である。
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Causes of Carryover |
旅費および人件費が想定より費用がかかっていないことが主な理由である。 まだデータ化が終了していないインタビューデータも多いため、今年度予算を執行していきたい。
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Research Products
(1 results)