2021 Fiscal Year Research-status Report
シングルマザーの生活戦略と子ども世代の生活状況・家族形成意識に関する質的研究
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17K18595
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
末盛 慶 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70387744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小平 英志 日本福祉大学, 子ども発達学部, 教授 (00442228)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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Keywords | シングルマザー / 仕事 / 家族 / 生活戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、コロナ禍の影響があり、シングルマザーのインタビュー調査はすべて中止という判断を行った。一方、これまでに得られたインタビューデータにもとづいた分析を行い、その一部を学会発表した。具体的には、日本社会学会において「母子世帯の貧困はなぜ維持されるのか? ―就労をめぐる生活戦略とその帰結に関する質的分析」という論題で発表した。そこではシングルマザーが置かれた環境で合理的な判断をしたとしても、あるいは合理的な判断をするからこそ経済的困難が継続するメカニズムを質的データにもとづいて説明した。こうした発表内容はシングルマザーの本人の生活上の諸々の選択の多くは妥当なものであり、貧困の改善には政策的な関与を含めた社会的解決が軸になることを主張するものである。これは、本科研がシングルマザーの生活戦略とその帰結を明らかにすることと密接に関連しており、意義のある研究活動であったと評価できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍が継続することでインタビュー調査の中断が続いている。令和4年度は可能な範囲で調査を再開させたいと考えている。ただ、研究協力者にはお子さんもいらっしゃるので、調査を行う際には徹底した感染予防対策を行う必要がある。 調査活動が十分に行えていないため、進捗状況としては当初に予定に比べ遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの感染状況に配慮しながら、調査活動を進めていくことが課題になる。
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Causes of Carryover |
延長が認められたため、インタビュー調査の実施やインタビューデータの文字起こし等、前年度に執行する予定だった金額が計上されている。
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Research Products
(1 results)