2017 Fiscal Year Research-status Report
外国人旅行者の薬局・ドラッグストアにおける医療トリアージサポートツールの開発
Project/Area Number |
17K18597
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
木下 淳 姫路獨協大学, 薬学部, 講師 (60454766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 実菜 姫路獨協大学, 薬学部, 助手 (80783266)
高橋 稔 姫路獨協大学, 薬学部, 助教 (80620872)
奥田 寛 姫路獨協大学, 人間社会学群, 特別教授 (80194497)
佐野 智行 姫路獨協大学, 人間社会学群, 教授 (70196301)
中村 任 大阪薬科大学, 薬学部, 教授(移行) (80379411)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 外国人旅行者 / インバウンド市場 / 医薬品販売 / コミュニケーション / サポートツール |
Outline of Annual Research Achievements |
我が国を訪れる外国人旅行者の増加および平成26年10月から免税対象品目が拡大されたことに伴い、外国人旅行者による医薬品などの購入消費、すなわちインバウンド市場が急速に拡大している。このような背景から、医薬品などを販売する薬局やドラッグストアに外国人旅行者が訪問・来店する機会が増えているが、現状では薬局やドラッグストアの薬剤師や登録販売者が外国人旅行者とコミュニケーションをとる手段が少なく、十分な対応が出来ていないという問題点が提示されている。また、体調不良を訴えた外国人旅行者が来局した場合、情報収集し適切な判断(トリアージ)が必要であるが、適切なトリアージを実施するための環境整備は整っていないという指摘もある。本研究は、薬局やドラッグストアに勤務する薬剤師や登録販売者が、外国人旅行者へ適切な応対と情報収集ができるようなサポートツール、得られた情報をもとに適切なトリアージができるアルゴリズムおよびこのアルゴリズムに基づく判断に従って外国人旅行者へ医薬品と棟を販売する際に必要な情報を提供するためのサポートツールなどを開発することを目的としている。 平成29年度は、薬局あるいはドラッグストアに勤務する薬剤師および登録販売者に本研究の目的や期待される効果、今後の予定等を説明し、研究代表者らが試作したツール(問診票や情報提供紙)の評価を依頼し、試作版ツールの改善点等の意見を求めた。その結果、面談開始時に使用言語を簡便に選択できる仕組みが必要であるという意見、試作版では内服薬を中心とした情報提供祇であったのに対し、外用薬などへの対応も可能なツールのほうが好ましいなどの意見があった。これらを踏まえ、試作版ツールをブラッシュアップした改訂版ツールを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始時は、外国人旅行者に内服薬を販売するための情報収集、トリアージ、情報提供をサポートするツールを想定していたが、外用薬や近年発売された特殊な用法用量の医薬品にも対応可能なツールを作成する必要が生じた。このため、試作版ツールのブラッシュアップに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に試作版ツールをブラッシュアップした改訂版ツールを作成したため、平成30年度はこれらツールの最終確認を行う。また、この最終確認が終了次第、薬局やドラッグストアにこれらのツールを提供し、ツールの有用性を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
試作版ツールのブラッシュアップに時間を要したため、薬局およびドラッグストアで実際にこれらツールを活用しての検証が遅れている。このため、平成29年度はこの検証に係る謝金等の支出がなかった。また、研究成果の発表時、別の研究助成金を活用して出張した。以上の理由により、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(2 results)