2020 Fiscal Year Research-status Report
「仮想の人の存在」を文章から感じて「個人で対話的に学ぶ」プロセスの認知科学的解明
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17K18620
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20467195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井関 龍太 大正大学, 心理社会学部, 専任講師 (60436269)
藤木 大介 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60403599)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 文章理解 / 共感 / 心理実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の中心的な課題として、2020年度は、2019年度に実施した「学習時に仮想的な他者と対話する傾向の個人差を測定するための心理尺度開発」についてThe 32nd International Congress on Psychologyにおいて報告する予定であった。この研究は、大学生667名を対象にインターネット調査を行い、「架空の他者との学習傾向」を測定する10項目(例:勉強のときに、自分自身の中にいる仮想の誰かと対話する;勉強したことを自分が理解しているかどうか確認するため、そのときにいない友だちや先生などの人を想像し、その人に説明してみる)を因子分析により同定し、基準関連妥当性を確認したものである。しかし、学会が新型コロナウイルス感染症対策の影響で2021年度に延期された。そのため、上記の成果報告については進展していない。 関連研究として、対話型文章の理解に関する研究(テキストを対話型にすることで通常の文章と同等の理解成績となり、主観的にも評価の高いものとなることを示した)、黙読時の心の声に関する研究(黙読時に心の声が聞こえる者は約7割で声の聞こえる頻度が高いほど鮮明度も高いこと、心の声が聞こえるかどうかと読解スピードにはそれほど関係がないことを示した)、物語におけるエピソードの繰り返しについての研究(ラテンアメリカ民話集を対象にエピソードの繰り返しを分析し、3回のくり返しで人物が同じであるか、結果が同じであるかを判定し集計したところ、人物と結果の関連はみられなかった)の成果報告を行った。また、仮想的人物の表現形態としてアバター(仮想的な人物)に着目し、アバターからの学習について、アバター動画の作成等の実験実施に関わる情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度の調査から計画した内容について、2019年度は2018年度の研究成果を報告し、2019年度に「架空の他者との学習傾向」を測定する尺度を構成するという目標を達成しており、おおむね順調に進展していると判断した。なお、2年間の延期をしているが、成果報告時期の都合と新型コロナウイルス感染症対策による遅れであり、研究自体はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は延長期間であるため、これまでに得られた成果を報告する予定である。また、関連研究を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症対策の影響で、成果報告を2021年度に行うことになったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は成果報告と関連研究の実施に使用する。
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Research Products
(4 results)