2019 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭の専門性を生かした幼保連携型認定こども園における子育て支援モデルの検討
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17K18623
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
矢野 潔子 静岡大学, 教育学部, 准教授 (80549163)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | 未就園児保護者 / 養護教諭 / 子育て支援ニーズ / 質問紙調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子育て支援活動に意欲的な幼保連携型認定こども園を対象として、特に養護教諭の専門性を生かした取組みの現状を把握するとともに、その活動内容を分析すること、および保護者の要請によって行った支援と養護教諭自らが支援の必要性を感じて介入した支援内容について比較検討し、各々の支援内容や支援方法の特徴を明らかにしながら、保護者、養護教諭、園長等の多角的な視点から保護者の子育て実践力向上につながる子育て支援モデルの検討を行うことを目的とする。 研究3年目(2019年度)は、養護教諭の行っている子育て支援の活動内容を明らかにすることを目的として、養護教諭および看護師等を対象として自記式質問紙調査を実施した。さらに、未就園児をもつ保護者500名を対象に、子育て支援サービスの利用状況および支援ニーズに関する調査を実施した。調査の結果、養護教諭および看護師等は在園児の保護者に対する支援を主に担っており、未就園児の保護者に対する子育て支援・支援活動への介入が少ないことが明らかになった。 また、未就園児をもつ保護者がこども園等に求める支援内容は、「子どもに家ではできない体験」や「保護者との交流の機会」の提供、「子育てに関する知識や情報」となっていた。なお、2件の調査結果については、関連学会において2020年度に報告予定である。 また、2019年度は研究成果として研究2年目(2018年度)の研究成果をまとめ論文投稿を行ったほか、第72回日本保育学会(2019年5月)、第66回日本小児保健協会学術集会(2019年6月)、第16回日本健康相談活動学会(2020年3月)において研究3年目の成果を報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の遅れを取り戻せていないこと。さらに、養護教諭が未就園児の保護者を対象とした子育て支援活動に介入している園が少ないため、支援活動に関するデーター収集が難航しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
補助事業期間延長を申請し承認された。よって最終年度は、養護教諭および看護師等の子育て支援活動についてさらにデータの収集と分析を進め、2020年1月末に作成した「子育て支援モデル案」の改善を図っていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究協力者のあさひこども園の園長先生および武雄市子育て支援センター長が、謝金および旅費等の受け取りをすべて辞退されたため「人件費・謝金」の支払いがなかった。 「人件費・謝金」については、最終年度の研究成果発表のための旅費に使用する予定である。
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